【三菱 ミラージュ 試乗】アンジェリーナ・ジョリーのような存在になってくれることを期待…竹岡 圭

試乗記 国産車
三菱ミラージュ(バンコクモーターショー12)
三菱ミラージュ(バンコクモーターショー12) 全 6 枚 拡大写真
日産『マーチ』に続いて、こちらもタイ生産。今後はグローバルスモールカーは、生産&輸送コストなどを考慮して、海外拠点で生産するのが当たり前の時代になるのかもしれません。

もちろん細かい味付けや装備などは、日本仕様になって上陸することにはなりますけどね。というのも、交通事情も好みも地域によってずいぶん違うんですよ。

タイでは乗り心地にこだわる方が多いんだそうです。その上、日本に比べると路面が荒れているので、タイ仕様の『ミラージュ』もかなりのソフトライド。言うまでもなくロールもかなり大きいのですが、三菱らしくボディがかなりしっかりと作られているので、クルマの動きとしてはヒヤッとするような感じはなく、非常に自然なものに仕上がっていました。

ちなみにこれは、剛性感と軽さを両立しているから。これまでタイの工場では、高張力鋼板のプレスは外注だったために、適材適所に使うのが難しかったそうなのですが、今回ミラージュのために工場が新設されたため、高張力鋼板のプレスが可能になったんだとか。そのため土台はしっかりさせつつも、軽快な味付けが具現化されたってわけなんですね。もちろん、ミラージュのメイン市場となる、BRICS及びASEAN諸国で求められる燃費のよさにもつながっています。

また、そういった地域では、このサイズでも後席3人掛けは当たり前。そのため、コンパクトなボディでも室内は広々というパッケージングが重要ですが、それらの要件もオールクリア。もちろん日本市場でも、喜んで受け入れられるポイントになると思います。

またBRICS及びASEAN諸国では、日本以上にクルマのドレスアップが盛ん。いわゆるスポコン仕様が流行っているので、このカワイイだけじゃないデザインも受け入れられることと思います。日本でも強く逞しく、でもどこかキュートなアンジェリーナ・ジョリーのような存在になってくれることを期待しましょう。

竹岡圭|モータージャーナリスト・タレント
「クルマ&カーライフを楽しもう!」「クルマとエコと生活と」をモットー&テーマに、自動車専門誌を中心に、女性誌、TV、新聞、ウェブなどさまざまな媒体で、「世界中で書いて・喋って・走って」活躍する女性モータージャーナリスト。ラジオのパーソナリティ、TVのワイドショーやバラエティ番組にも出演する。インプレッションのほか、チャイルドシートやカーグッズ、クルマ旅行など、カーライフ全般を女性の視点からレポートする。国や都道府県、高速道路会社等の審議会や委員会の委員を兼任。自動車大学校の特別講師も務める。モータースポーツでは、ドライバーとして耐久レースやラリーレイドなど数々のレースに参戦する。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J.)理事、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《竹岡圭》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 顔が激変! BMWの最小SUV『X1』改良新型、ノイエクラッセ導入へ…プロトタイプを初スクープ
  3. 【プジョー 3008 新型試乗】全身鋼のような硬さに満ち溢れる。これが新時代のプジョーか…中村孝仁
  4. ホンダ初のフルサイズ電動バイク『WN7』発表、航続130km…2026年欧州発売へ
  5. プレミア化は必至!?『ランクル』を知り尽くしたトヨタ車体の「ラリー仕様」限定車にSNS歓喜
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る