MAPLUS for スマートフォン登場…PSPナビの成功モデルをスマートフォンでも

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エディア・Android用ナビゲーションアプリ「MAPLUS for スマートフォン」
エディア・Android用ナビゲーションアプリ「MAPLUS for スマートフォン」 全 7 枚 拡大写真

9月25日、エディアからAndroid向けナビアプリ『MAPLUS for スマートフォン』が登場した。キャンペーン期間のアプリ価格は2900円/年。

エディアといえば、日本でのPNDマーケットの草分けとして「PONTUS」を発売し、その進化版「MAPLUS」やPSP向けの「MAPLUSポータブルナビ」などの小型端末向けのナビゲーションを提供してきた。MAPLUSシリーズは、声優ナビやケータイライクな「きせかえ」機能など、登場当初から一貫してエンターテインメント性を充実させてきており、PSP向けは初代から「3」まで3世代分の進化を続け、ナビゲーションソフトとしては異例のロングヒットとなっている。

そのMAPLUSが、この9月にAndroid向け、また10月にはiOS向けのナビアプリを提供する。これまでのMAPLUSの持ち味はそのままに、通信機能を活かして即時の声優音声購入やオンライン検索なども充実させ、多くのアプリベンダーが参入する激戦のナビアプリ市場に打って出る。

◆PSPの成功事例をスマートフォンで

エディア代表取締役の原尾正紀氏は、スマートフォン向けアプリ開発のきっかけについて次のように説明する。「当社はPNDやPSP向けのナビアプリを提供してきたが、2年前にPNDの開発を終了し、スマートフォン向けのアプリ開発に着手した。やはり大きかったのはスマートフォンの爆発的な普及だ」。プラットフォームとしての母数の大きさは、やはり大きな魅力だという。

確かに、スマートフォンナビ市場が大きく盛り上がっているが、多くのアプリベンダーがひしめくナビアプリ業界でどのような差別化を図るのか。

原尾氏はナビ機能だけを追求して勝負することはしない、という。狙うのはPSP向けナビでの成功事例を踏まえたコンテンツ戦略だ。

「スマートフォンと言えどもナビゲーションの基本機能は現状でも十分な実用レベルに達している。ナビ機能の追求だけでは差別化が難しく、当社では声優ナビやきせかえといったコンテンツを強化してエンターテインメントナビとして差別化を図っていきたい」(原尾氏)。

PSP向けのナビソフトでは、エディアのウェブサイト「MAPLUS Web」で声優音声を購入する仕組みだったが、原尾氏によれば「MAPLUS Webでは20万人の登録会員がいる」とのこと。最新版の「3」が出てから3年を経た現在でもこれらのきせかえコンテンツや声優音声はコンスタントに売れ続けているという。「コンテンツのパワーは当社ならではの強みであり、地図メーカーやアプリベンダーのナビゲーションにはないノウハウがあると考えている」(原尾氏)。

◆アプリを立ち上げる楽しみを与えてくれる声優音声

また、同社のフロンティアサービスグループマネージャーでアプリの開発を統括した山崎昇一氏(※「崎」の正字は、やまへんに「立」と「可」)は「(MAPLUS for スマートフォンは)イメージとしてはPSPで提供してきた『MAPLUSポータブルナビ』シリーズの進化版と位置づけている。レスポンスや圏外での使用も考慮して、地図はインストール型とし、市街図は都道府県単位でダウンロード可能とした」と述べる。

開発思想は従来のMAPLUSの延長線上にあるというスマートフォン版だが、「高性能のCPUと高解像度ディスプレイを持つスマートフォンは、従来ソフトを提供してきたPSPよりも全体のハードウェアスペックが高く、UI設計の面でリッチなものに仕上げることができた」(山崎氏)という。

実際、PSPのMAPLUSポータブルナビでもリッチで精細な描画は定評があったが、Android版も目的地設定やルートシミュレーションまでの流れはスムーズだ。ガイド画面も3D表示が可能など見た目の質感も高い。さらに声優音声は通常の「ナビゲーション音声」に加えて、何かしらのタイミングでしゃべりかけてくれる「インフォメーション音声」も一人の声優につき270種程度用意されるとのこと。全てのインフォメーション音声を聞くには相当使い込む必要があり、その意味でもアプリを立ち上げたり声優の音声を集めるというマニア心をくすぐりそうだ。

「2年という開発期間は非常に長かったが、PSPよりも遙かに母数の大きいスマートフォンでビジネスをスタートできることにワクワクしている。またMAPLUSはナビを出して終わりのアプリではなく、声優音声やきせかえなどの充実によって魅力が増していくアプリ。今後はコンテンツの拡充に努めたい」と山崎氏は抱負を述べる。

《北島友和》

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