気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2012年11月13日付
●解散へ民自公前進、赤字国債容認大筋合意、国民会議人選案も(読売・1面)
●米産油量「20年には世界一」IEA見通しシェールオイル拡大で(読売・1面)
●トヨタ高速時の追突回避、システム開発居眠りでも減速(読売・1面)
●ホンダ超小型車EV試作(読売・8面)
●ガソリンスタンド「2月危機」油漏れ対策義務化廃業相次ぐ(読売・10面)
●自動車各社「事故防ぐ」技術加速、富士重「アイサイト」好調で(毎日・7面)
●リッター36キロ、ホンダ来夏投入、新型フィットHV、燃費・価格「アクア」抜く(産経・10面)
●スパコン「京」3位に後退、1位は速度1.7倍(東京・3面)
●日立金属・電線合併へ、来年4月金属材料で1兆円,グループ力結集(日経・1面)
●ダイハツ、九州で開発、順次移管エンジン、生産と連携(日経・1面)
●10月9.7%増の33万台、中古車登録台数(日経・13面)
●トヨタと阪大、リチウムイオン電池の電極、製造コスト半減(日経・15面)
1週間ほどASEAN諸国の取材で留守にしていたが、米国ではオバマ大統領が再選。「変革への再挑戦」(産経)など、各紙が連載で取り上げた検証記事も佳境に入っている。一方で国内に目を向けると、きょうの東京を除く各紙が「年内解散流れ加速」(朝日)などと1面トップで掲載。野田首相が年内に解散・総選挙を行う意向を固めた模様で「近いうちに」の発言がようやく具体化しそうだ。
そんな中、自動車関連のニュースでは、ホンダが「超小型車EV」などの次世代エコカーについての新技術の記事が紙面を飾っている。ただ、トヨタ自動車も「安全技術」の説明会を開催したことで、きょうの各紙をみると、それぞれ工夫を凝らした紙面構成になっている。
例えば、朝日は「ホンダ、エコ技術多角化、超小型EV、低燃費HVシステム」のタイトルで経済面のトップ記事。産経はもっと具体的に「リッター36キロ、ホンダ来夏投入、新型フィットHV、燃費・価格「アクア」抜く」.トヨタの「衝突回避の新技術」の記事も取り上げているが、そのスペースは4分の1程度と小さな扱いだ。
毎日と日経は、トヨタの新技術をヒントに、自動車各社が開発した最近の安全分野での取り組みを表にまとめて紹介。ホンダの「超小型EV」や「低燃費HVシステム」は地味な掲載である。東京は「次世代車の技術続々」との見出しでトヨタもホンダも同等扱いの囲み記事で取り上げている。
技術関係の記事を読者にわかりやすく紹介するにはそれなりに工夫がいる。きょうの紙面を読み比べた限りでは、かつて「先端技術」がウリだったホンダの開発陣がようやく“お目覚めモード”に変わったような印象を受けた。