ホンダのタイ法人であるホンダ・オートモビル(タイ)は、同国での10月の新車販売がすべての月次で過去最高になったと明らかにした。今年1-10月の累計も約12万8000台と、最高だった2010年の年間分(約11万4000台)を上回った。
10月の販売(乗用車)は、洪水の影響で数千台にとどまった前年同月を大きく上回る約2万1200台だった。同月から従来は商用車カウントとしていた『CR-V』も乗用車で集計することとし、ホンダ車はすべて乗用車カウントとなった。
こうした集計の変更もあり、10月のタイの乗用車販売では約2万台だったトヨタ自動車を上回り、ホンダが初めてトップとなった。タイではピックアップトラックが総需要の半数近くを占めるなど商用車扱いされる車両が乗用車を若干上回っている。トヨタの10月の総販売は前年同月比3.1倍の約4万9000台だった。
ホンダは3月に洪水時に水没したタイ工場が生産を再開したが、なお大量のバックオーダーを抱える。12年の販売は過去最高の17万台を計画しており、ホンダ・オートモビルのピタック・プリッチサリコーン副社長は「『ブリオアメイズ』の投入で販売の勢いを持続させる。年間の計画に達すると確信している」と、話している。