杭州 日本茶の原点を見に行く(3)中天竺 法浄禅寺

エマージング・マーケット 中国・東アジア
杭州 日本茶の原点を見に行く (3) 杭州 中天竺 法浄禅寺
杭州 日本茶の原点を見に行く (3) 杭州 中天竺 法浄禅寺 全 7 枚 拡大写真

法浄禅寺

法浄禅寺は天竺山の稽留峰という場所にある。597年にインドの禅師宝掌が道場を建て、唐代に盛んになり、1765年に「法浄寺」と改名された。寺は何回も建て直されたが、現在のものは清代の建築である。

流石にここまで来ると静けさが漂い、小川の流れも清らかに見える。待ち合わせ時間にはまだ間があり、周囲を散策。寺名が書かれた門を潜ると、斜面に本殿が建てられ、両側にも作務処や宿舎が並ぶ。

O先生がやって来た。O先生の友人という男性と3人で、中へ。お寺の執事、といった感じの男性が中へ招じ入れる。彼はお茶に精通しており、寺の事務をこなしながら、お茶の調査、研究、講演などを行っているらしい。早速お茶が淹れられる。龍井の新茶だ。なかなか優雅なお茶だった。

   

 
お茶を飲みながら話すことは取り留めもない。私は茶の歴史を知りたかったが、その話になかなかならず、逆に最近のお茶事情がメインといなる。部屋の棚には高そうな茶器が並ぶ。お寺は質素、などと言うことは中国にはないらしい。お寺の拡大の話も出る。O先生の友人はログハウスを売っているようで、その話で盛り上がる。とうとう歴史の話は出ずじまい。

昼時となり、皆で食堂へ。ここは誰でも入って食べられるという。素食、精進料理だ。野菜と豆腐の煮込みとご飯だが、これが予想外に美味い。かなりの量があったが、全部食べてしまった。お寺の料理は油も少なく、健康的なようで、最近は人気があるという。

その後O先生は授業があり、学校へ。執事と男性は寺の拡張計画のあるという場所へ。私も付いて行く。寺の裏には茶畑があり、毎年早春には茶摘みの儀式も行われるという。元々茶は仏教との関連性が強く、仏様にお茶を上げる、という習慣が長く続いている。この寺ではそのため、僧自らが茶摘み、製茶を行い、一つの修行としている。これはある意味で茶の起源であろう。

戻る途中に草深い中にホテルがあった。あのアマンリゾートだ。こんな所にという場所にさりげなくある所が良い。ただこのホテルが出来て、この付近の地価が上がったとか、お客は殆どいないとか、話は色々とあるようだが。

杭州 日本茶の原点を見に行く (3) 杭州 中天竺 法浄禅寺

《須賀 努》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  2. アキュラの新型SUV『RSX』が初公開! SNSでは「デザイン、攻めてきたな」「逆輸入して」などホンダファンも反応
  3. 世界初、個人所有できるレベル4自動運転「ロボカー」誕生、2026年に納車開始
  4. 『ジムニー/ジムニーシエラ』のコックピットをかっこよく進化! 簡単取付けのデジタルメーターが新発売
  5. コメリが洗車グッズの新商品を発売、撥水力2倍のカーワックススプレーなど4アイテム
  6. 不適切利用47%、カメラ式駐車場管理システムで判明…熊野白浜リゾート空港
  7. 背もたれに貼り付いた子どもたちの頭髪に…学術集会で議論された「ジュニアシートの適正使用」【岩貞るみこの人道車医】
  8. 『フォードGT』生産終了へ、最後のモデルは67台限定のサーキット専用車
  9. 【ヤマハ MT-25 試乗】ライダーのスキルを引き上げてくれる「資質の高さ」が光る…伊丹孝裕
  10. ランボルギーニ、世界29台限定の新型『フェノメノ』登場に大興奮!「めっちゃ好き」「よくやったランボ」と高評価の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る