気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2012年12月6日付
●衆院選情勢、自民過半数超す勢い、民主苦戦、本社10万人調査(読売・1面)
●さよならブルーバード「シルフィ」全面改良(読売・6面)
●クラブW杯きょうから、広島開幕戦へ軽快(読売・25面)
●笹子だけ打音検査せず、トンネル崩落マニュアルでは義務(朝日・1面)
●ガソリン10週ぶり値上がり(毎日・7面)
●スズキの中国販売11%減(毎日・7面)
●6年ぶりに3000万人突破、年末年始の総旅行者(産経・11面)
●中国の成長率減速、13年8.2%構造改革を提言(東京・7面)
●「ムーヴ」燃費29キロに、ダイハツ,主力車を刷新(日経・13面)
●日本車深まる現地化、戦略立案・開発も任せる、中国依存脱し「分権」促す(日経・13面)
ひとくちコメント
「当時、私も510型のブルーバードSSSにあこがれて日産に入社した」と明かす日産自動車の志賀俊之COO。1959年の誕生以来、トヨタ自動車の「コロナ」とともに、日本の高度成長期のマイカーブームをけん引してきた日産の小型セダン「ブルーバード」の車名が消えた。
日産が「ブルーバードシルフィ」を7年ぶりに全面改良して、新型「シルフィ」と改称して発売したためだ。きょうの各紙は、「さよならブルーバード」(読売)、「消えるブルーバード」、「さらばブルーバード」(産経)、「ブルーバード歴史に幕」(日経)などと、新型「シルフィ」の発表記事というよりも、ブルーバードの車名が消え去る内容が中心だ。
このうち、東京は「古いイメージを捨てることで、低迷するセダン市場へのテコ入れ図る狙いだ」と報じているが、果たしてそうだろうか。新型シルフィの主な顧客層は「セダンを乗り継いだ中高年層」としているからだ。
私事だが、学生時代に初めて購入したマイカーが志賀COOが日産入社の動機にもなった車種と同じ510型のブルーバードSSSの中古車だった。その後は何台か国産車を乗り継いできたが、初めて購入したマイカーへの思いは特別である。
確かに、セダン市場が低迷してからのブルーバードは、日産の経営面で必ずしも「幸せを呼ぶ青い鳥」にはなれなかったようだが、伝統ある車名が消えるのは寂しい限りである。