スズキの米国販売子会社、アメリカンスズキモーターは12月6日、ディーラーネットワークの閉鎖などに係る費用として、最大1億ドル(約82億円)を借り入れることを、裁判所が承認したと発表した。
スズキは11月6日、アメリカンスズキモーターが米国連邦破産法第11章に基づく更生手続を申請したと発表。販売不振が続いていた米国四輪車販売事業から撤退し、今後は二輪車・ATV、船外機事業に集約することを公表していた。
アメリカンスズキモーターの負債総額は、3億4600万ドル(約280億円)。このうち、半分に当たる1億7300万ドル(約140億円)は、日本のスズキ本社など、スズキグループに対する債務である。
今回、米国の裁判所は、アメリカンスズキモーターが最大1億ドル(約82億円)を借り入れることを承認。この借り入れは、事業再生融資(DEBTOR-IN-POSSESSION FINANCING)と呼ばれるもの。
アメリカンスズキモーターは1億ドルの融資の半分の5000万ドル(約41億円)を、米国内のディーラーネットワークの閉鎖に係る費用に充当。残りの5000万ドルを、スズキ本社から導入の在庫車の支払い代金に充てる計画。
アメリカンスズキモーターは現在、ローンを組んで新車を購入した場合、最大6年間、金利が0%になる特別キャンペーンを実施。その効果もあって、11月の新車販売は2224台で、前年同月比は22%増と2か月連続で前年実績を上回っている。