気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2013年1月9日付
●TV戦略スマートに、日韓各社米見本市で競演(読売・8面)
●「国内販売、過去最高狙う」VW日本法人・庄司茂社長(朝日・11面)
●安倍政権、中国意識し「価値観外交」ASEAN重視鮮明(毎日・2面)
●レクサスに自動運転システム、走行安定性向上へ(毎日・7面)
●東電若手流出止まらず、12年度400人迫る勢い(東京・6面)
●日本車,中国で通常操業へ、日産、月内に2交代制復活、生産量本格回復には時間(日経・9面)
●富士重、米販売33万6000台、4年連続最高(日経・11面)
●会社研究、ホンダ、屋台骨・北米で巻き返し(日経・15面)
●五輪の夢、今度こそ、都,開催計画を公表、半径8キロ圏に会場7割(日経・39面)
ひとくちコメント
正月の三が日の退屈な時間をお茶の間でも楽しませてくれた実業団駅伝や大学箱根駅伝の醍醐味は、その区間を走るランナーの実力や体調によって順位が大幅に入れ替わるのが興味深い。先日発表した2012年の新車販売台数でも駅伝さながらの順位の変動があった。
すでに、8日付の日経朝刊などがクローズアップして取り上げているが、軽自動車を含めた総合ランキングでホンダがトヨタ自動車に次いで2位に急浮上したのである。2011年は東日本大震災やタイ洪水の影響でで減産を余儀なくされ、5位にとどまったが、12年は「N BOX」など軽自動車が大ヒット。前年比で48%増の74万台を超えた。
ホンダが2位に躍進したことで、5位以内の順位が激しく入れ替わった。11年に2位だった日産自動車は5位に後退。3位もダイハツ工業がスズキに4033台の僅差で競り勝ち、スズキは軽自動車のシェアを1.7ポイントも落として4位にランクを下げた。6位のマツダ、7位の富士重工、8位の三菱自動車は前年と順位の入れ替えはなかった。
ホンダの元気ぶりは、元旦からの日経の記事にも反映されている。4日には「セダンHV燃費最高29キロ、ホンダ、6月に国内販売」と企業面のトップで報じたほか、翌5日は「ホンダ、部品費3割減、主力3車種、共通化」、「新興国でVWに対抗」と1麺トップ報道した。8日は昨年の新車販売で「『軽』好調、ホンダ2位」とぶち上げた。
そして、きょうの「投資・財務面」の会社研究でも「ホンダ」を取り上げている。その記事では「N BOXの利益はワンサイズ上のフィットを上回り、低価格車でも利益が出る態勢が整った」という点に注目。販売店のセールスマンもフィットを買いに来た顧客に軽自動車を勧めたくなるのも納得する。