【THS開発者へ15の質問】開発者が語る、ちょっと意外な燃費向上の"裏技"

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「トヨタハイブリッド開発者への15の質問」
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トヨタ自動車のハイブリッド車『プリウス』が12月10日で発売から15周年を迎えた。同日開催された「永遠の記憶に残るトヨタハイブリッド 15周年ミーティング」では、「トヨタハイブリッド開発者への15の質問」と題した質疑応答が行われた。

参加者による15の質問に回答したのは、トヨタ自動車製品企画本部小木曽聡常務理事、同豊島浩二チーフエンジニア、同岡部慎主査、同田中義和主査ら4名の開発陣。

燃費向上の裏技は?
河口貴博さん:新城市からきました河口です。乗っているクルマは『プリウスα』の7人乗りです。私はスキーによく行くのですが、『イプサム』に乗っていた時に、その時にプリウスのワゴンが出るという話を聞いて、予約開始と同時に注文しました。2011年9月に納車され、現在、走行距離は2万4000キロ弱。今日は寒く、クルマにスキー用のルーフボックスが乗っているということもあって、だいぶ燃費が悪くなってしまいましたが、どうやったらしっかり燃費を伸ばすことができるのでしょうか。開発者ならではの"裏技"を教えて下さい。

エンジンは高回転域まで回す
岡部:一般的には、"ふんわりアクセル"とか、エンジンをなるべく使わないようにするとか、(燃費向上策は)いろいろありますが、エンジンというのはある程度高回転域の方が効率的ですから、発進する際は電気とエンジンを併用した加速の方がいいです。

とにかくエンジンはかかったら効率のいいところまで回す。3代目プリウスで言えば、ハイブリッドシステムインジケーターのグラフが、赤色の"POWER"領域に入る手前あたりがいいです。目標速度に到達したら後は惰性あるいは電気だけで、といった具合です。

でも、本当に大切なことは…
豊島:それとやっぱり何よりも重要なのは、時間に余裕をもって出ること(笑)。プリウスカップというディーラーさんとともに行うエコランのレースがあるのですが、初代プリウスのチーフエンジニアだった内山田副会長をはじめ、小木曽主査や僕もその大会にノミネートしています。そこでは燃費を伸ばすために、それこそ裏技的にいろいろな方法を試みています。

でも結局のところ、燃費が最も左右される要件というのは、道の空き次第だったりします。サーキットのコースで、すぐ前に邪魔ものが走っていると燃費はがくっと落ちてしまいます。これは日常も同じ。通勤時間帯などで道が混んでいると、どうしても燃費は悪くなってしまいますよね。ですので、空いている道や時間帯を調べ、周囲に迷惑をかけない上で、どれだけ車間を取るか、先の先を読みながら走る。これが一番だと思います。

《村尾純司@DAYS》

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