新疆南路を行く(12) アクス 安くて美味しいものに幸せがある
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翌朝はクチャに向けて出発。J教授の妹さん一家がアクスからウルムチへ引っ越すこととなっており、その家財道具の一部を積み、またJ教授のお父さん及び妹さんの息子も車に乗り込む。更に面白い旅になりそうだ。
先ずはアクス郊外の遺跡を目指す。ここは数百年前の街のようだが、今は廃墟になっており、砂に埋まっている感じだ。シルクロードの遺跡、という雰囲気が漂う。全く整備されておらず、何が何だか分からないがかなり広い街がそこにあったように思われる。そして周辺の開発は進んでいる。もしやすると開発の過程でこの遺跡が出て来たのかもしれない。保護されるのかどうか、なかなか難しい現実がありそうだ。
(4 ) 美味い昼飯
車はクチャを目指すと思ったが、直接クチャへは行かず、A教授の希望で(私の希望でもある)キジル千仏洞へ向かう。普通に行けば高速道路を通り、味気ない景色が流れていくのだが、今回の道は三蔵法師も通ったかと思うほど、新疆南路に相応しい古びた道。
途中でランチを取る。道路沿いの街の何の変哲もないレストラン。ラマダン明けで朝から営業している。いい湯気が立っている。ケバブを焼くいい煙も立っている。餃子も作られている。ラグメンとケバブそして熱々餃子を口に含むと、あまりの絶品に口も驚く。
庶民が食べる何気ない食堂。そこには低価格で美味い物がある。そして一杯のお茶を啜れば、もうそれで満足。J教授のお父さんを見ていると、本当にそう思う。人間には限度がある、各人には分がある、ということを今の資本主義社会は忘れている。
《須賀 努》
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