パテント・リザルトは、独自に分類した機械・造船業界の企業を対象に、2012年の特許審査過程で、他社特許の拒絶理由通知に引用された件数を企業別に集計した「機械・造船業界・被引用特許件数ランキング2012」をまとめた。
ランキングは、直近の技術開発で各社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業を明らかにしたもの。
集計の結果、2012年に最も引用された企業は、三菱重工業で3031件だった。最も引用された公報は、ロームや山形大学教授の城戸淳二との共同出願である「有機エレクトロルミネッセント素子」で、半導体エネルギー研究所、住友化学、DICなど20件の拒絶理由に引用された。
放射線治療に関する特許が、日立製作所、東芝、アキュレイなど7件の拒絶理由に引用された。三菱重工の出願によって、最も拒絶理由通知を多く受けたのは東芝で、三菱重工の出願により、97件が拒絶された。パナソニック、三菱電機、ゼネラル・エレクトロニクスなどに対しても影響を与えている。
2位はダイキン工業で1423件だった。最も引用された公報は「冷凍装置」で三洋電機の9件の拒絶理由に引用された。「給湯装置、空調給湯システム、給湯システム」は、三菱電機6件の拒絶理由に引用された。ダイキン工業の出願によって、最も拒絶理由通知を多く受けているのは三菱電機で、224件が拒絶された。パナソニック、日立アプライアンス、三菱重工などにも影響を与えた。
3位は日本精工で1267件だった。「電動パワーステアリング装置」が、ジェイテクト6件、トヨタ自動車1件の合計7件の拒絶理由に引用された。また「エンコーダの製造方法」は、NTNの7件の拒絶理由に引用された。日本精工の出願によって拒絶理由通知を最も多く受けた企業は、NTNで、330件が拒絶された。次いでジェイテクトが157件、ホンダが35件となっている。
4位はジェイテクトの1085件、5位がクボタで1064件となった。