国際宇宙ステーションで免疫力の謎、解明へ

宇宙 科学
細胞実験用グローブボックス
細胞実験用グローブボックス 全 6 枚 拡大写真

欧州宇宙機関(ESA)は2月4日、国際宇宙ステーションで行われた、微小重力下での免疫の働きを観察する実験の概要を紹介した。

人間は宇宙に到達すると免疫が低下することが確認されているが、現在まで何が免疫システムを阻害しているのかは不明であった。

2006年にESAの宇宙飛行士、トーマス・レイターは国際宇宙ステーションでキュービック宇宙培養器を使った実験を行なった。一群の人間の免疫細胞を微小重力下で浮かばせ、他の免疫細胞には遠心分離機によって重力が発生する状態を作りだし、これらの細胞を地球に戻ってから分析した。

その結果、地球の重力と同じ環境にあった細胞は、重力の無い環境にあったものより健康であった。そしてそれらのサンプルを比較することで、免疫細胞の中のRel/NF-kB 伝達経路が、無重力下で活動を停止していることがわかった。

免疫細胞の微小重力下での研究は、関節炎などの自己免疫疾患に苦しむ人々の助けとなり、また医薬品産業は、特定の病気と戦うために活動の必要な遺伝子の発見や、適合する抗体の生産を可能にする。

Loading...


《河村兵衛》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ベントレー史上最大のデザイン革命」初のコンセプトEVは、全長5m超えの3名乗りクーペ
  2. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  3. 公取委、ダンロップに行政処分 全天候型タイヤ「安売り阻止」疑い[新聞ウォッチ]
  4. まさに水上のスポーツカー!ブラバスの「電動ジェットボード」登場、世界77台限定で340万円
  5. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る