マレーシアで豪州上院議員を入国拒否、両国関係悪化の懸念も

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシア クアラルンプール
マレーシア クアラルンプール 全 1 枚 拡大写真

豪州議会のニック・ゼノフォン上院議員が、度重なる反マレーシア言動を理由にマレーシア入国を拒まれる事件があり、両国の関係が悪化する恐れが出ている。

ゼノフォン議員はアンワル・イブラヒム元副首相と親しい関係にあり、野党やリベラル派によるマレーシア政府・与党批判が一段と強まることも予想される。

ゼノフォン上院議員は16日早朝、エアアジアX機でメルボルンからクアラルンプール(KL)に到着したが入国を拒否された。同日深夜の便で豪州に帰国したという。マレーシアでは政府や野党の要人、市民団体との会見の予定が組まれていた。

出入国管理局のアリアス・アハマド局長は、マレーシアの安定を乱すとの理由でブラックリストに載っていたと説明。ヒシャムディン・フセイン内務相は、国家にはいかなる危険な外国人の入国も拒否する権利があり上院議員という立場であっても例外ではないと指摘、入国拒否決定に政治的意図はなかったと言明した。

ゼノフォン上院議員が拘留されたとの誤った報道もなされたこともありマレーシア弁護士会は、出入国管理局の措置を厳しく批判。ゼノフォン上院議員に謝罪すべきと主張した。ゼノフォン議員本人は、自身の入国拒否が逆効果となり、マレーシアがいかに民主的に危機的状況であるかを内外に示すことに繋がると述べた。

ゼノフォン上院議員は、アンワル・イブラヒム元副首相が同性愛裁判で起訴された事件に際し、2002年に他の豪州議員と共に連名で不起訴を要求する書簡を提出。選挙改革を求める民間組織が昨年4月28日に開催した大規模抗議集会「BERSIH3.0」にも参加し、マレーシア政府を「独裁国家」と表現していた。

伊藤 祐介

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  2. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  3. 【ダイハツ ムーヴ 新型】スライドドア採用にカスタム廃止、大胆進化のムーヴ「四角く見せたくなかった」動きのデザインとは
  4. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  5. 「内装は100点満点」フランス生まれの新型プレミアムハッチ『DS N°4』にSNS注目!「いい、凄くいい」の声
  6. セリカに次ぐ「リフトバック」採用のカローラは、50年経ってもスタイリッシュ【懐かしのカーカタログ】
  7. 朝までこの恐怖に耐えられるか?…三和交通タクシーでいく心霊スポットツアー2025【夏休み】
  8. 日本にはないアバルトの高性能SUV、『パルス アバルト』が大胆イメチェン!
  9. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  10. 「ペダリング力8倍」の最大130Nm! ヴァレオがeバイク向け自動変速機付きドライブユニット発表
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る