気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2013年3月4日付
●北海道暴風雪8人死亡、車中の母子4人ら(読売・1面)
●HVのレアアース回収、ホンダ、再び蓄電池の材料に(毎日・2面)
●復興予算執行被災地滞る、がれき処理・除染遅れ(東京・1面)
●月曜経済観測、駐車場から見る景気、人と車の動きに期待感、パーク24社長、西川光一氏(日経・3面)
●インドネシア米メーカー攻勢、東南アジアで先行の日本勢と競合(日経・7面)
ひとくちコメント
あの悪夢の日から間もなく2年がたとうとしている。きょうの各紙にも「東日本大震災2年」関連の特集企画が目を引く。「復興はいま」(読売)というタイトルの連載も始まっている。1週間後の「3・11」までは検証記事で紙面が埋め尽くされそうだ。
こうした中、「暴風雪8人死亡、北海道、車次々埋まる」(朝日)などと、地震とは関係のない自然災害による悲惨なニュースがきょうの1面トップや社会面などで大きく報じられている。
発達した低気圧の影響で、北海道は暴風雪に見舞われ、立ち往生する車が続出。中標津町では母親と3人の子どもが車内で一酸化炭素中毒(CO)となり死亡。湧別町では、ガソリン不足で車外に脱出した父親と娘のうち、父親が凍死するなど、暴風雪による死者は道内で計8人に上ったという。
8人の命を奪ったのは猛吹雪だが、いずれも車が関係している。では、車が立ち往生を余儀なくされるほどの暴風雪などに遭遇した場合、どう対応すべきなのか。朝日などの解説記事によると、専門家は、排ガスによる一酸化炭素中毒を招かないよう注意しながら車内にとどまり、救助を待つのが基本だと指摘する。
また、車内に残る際に注意しなければならないのがCO2中毒。車の排気管が雪で塞がれると、COを含む排ガスが車内に入り、充満する恐れがあるからだ。その場合は、排気管付近の除雪を頻繁に行う。窓を少しでも開けて換気する。知人や警察などに消息を伝えながら救助を待つ――というのが基本のようだ。
ただ、除雪車を先頭に救急車が現場に到着したのは119番通報から2時間後だったという。今回の北海道を襲った想像を絶するような猛吹雪では、日頃からの心得があったとしても恐らく冷静な判断はつかなかったのだろう。突然の大自然の恐怖に表現する言葉も見つからない。