国際通貨基金(IMF)はマレーシア経済の成長率予想を、4.7%から5%に上方修正した。
国内の失業率は低く、インフレは緩和される傾向にあり内需が経済成長を牽引することが見込まれるという。国内需要の今年の成長率は2012年の11.6%と比べ、6%と若干低い数値となっているが堅調さは維持している。
一般家庭や企業、政府による消費は旺盛で、欧州などの不景気を受けた輸出減速の影響を相殺できているという。マレーシア経済の成長率は昨年、5.6%となった。
IMFは、2020年の先進国入りを目指すためには、政府の収入源など金融面での構造改革が必要との見解だ。現在マレーシア政府の収入源の3分の1は石油・ガス分野からのもので、今後物品・サービス税(GST)導入や、補助金の段階的な削減の効果が期待されるという。
投資面では人材育成への注力が必要だという。IMFは、最低賃金制度の導入を歓迎しており、貧困層の収入向上に繋がると期待している。今後は残業手当や失業保険の導入、年金システムの改革などを行うべきとの考えだ。