【プジョー 208 試乗】脳内に広がるのはパリの小径をきゅっと走る乙女な姿…岩貞るみこ

試乗記 輸入車
プジョー・208
プジョー・208 全 12 枚 拡大写真

以前、『206』に乗っていた私としては、『207』で大きく立派になってしまい、プジョーはいったいどこへ向かっているのか不安だっだ。

【画像全12枚】

しかし、『208』。サイズダウンして可愛らしくなり、ああ、もどってきてくれたとほっと胸をなでおろしている。衝突安全とか車内空間充実とか肥大化する理由はあるんだろうけれど、コンパクトカー好きには、やっぱり「コンパクト」でなくっちゃね。

女性ユーザーをとりもどすべく小さくなったボディは、デザインにもその目的意識が強く現れている。かわいい。顔つきといい、ぷりっとしたヒップラインといい、女子が理屈抜きに好む小動物を連想させるかわいさがある。

このボディサイズだというのに1.6Lというオーバースペック気味のエンジンは、当然ながら車体をぐいぐいと前へと加速させる。軽い。ハンドルの小ささがクイックな操作へとつながり、余計に軽くて軽快に感じさせている。当然、脳内に広がるのはパリの小径をきゅっと走る乙女な姿だ。女性なら、ほぼ全員が憧れるであろうこの光景。

しかし、燃費の数字を見たとたん現実へひきもどされる。JC08モードで13.4km/リットル。国産同クラスの半分である。いくらなんでも悪すぎるのではないか。パリの小径気分を味わえるのだから、そんな数字を気にしてはいけないのかもしれないけれど、でも、なんだか納得できない日本人の私である。

■ 5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/エッセイスト
女性誌や一般誌を中心に活動。イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に精力的に取材中するほか、最近はノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。JAF理事。チャイルドシート指導員。国土交通省 安全基準検討会検討員他、委員を兼任。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産株価が3日続伸、SUV『パトロール』を日本市場に投入へ
  2. マツダ CX-5 新型、最高評価の5つ星獲得…ユーロNCAP
  3. 【シトロエン ベルランゴ 新型試乗】室内も走りも、シトロエンらしい“心地いい系”…島崎七生人
  4. 「次に必要なものを、いま創る」3Mが描く、素材から変えるモビリティの未来PR
  5. 最新機種の“魅力”を解剖! カロッツェリアの「モニターレス機」なら、スマホを便利に使い倒せる![メインユニット最前線]
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る