野党連合・人民同盟(PR)は、次期総選挙において東西マレーシアでそれぞれ20の選挙区を重点選挙区と位置づけて必勝を目指しており、少なくとも95議席の獲得に自信をみせている。
2008年の前回総選挙では全222議席中、与党連合・国民戦線(BN)が137議席、PRが85議席を獲得した。政権奪取には少なくとも112議席が必要になる。
重点選挙区の大部分は前回総選挙でPRが敗れた選挙区で、いずれも「グレーゾーン」。有権者の民族分布と前回総選挙の得票を加味して重点選挙区に指定しているという。重点選挙区では少なくとも75%の華人票、40%のブミプトラ(マレー人および先住民族の総称)の獲得が可能で、且つ前回選挙で2,000票以内の惜敗というのが基準となっている。
重点選挙区の中でも最重要と位置づけられているのがジョホール州の6選挙区で、ペラ州及びパハン州でもそれぞれ4議席の奪取を狙っている。これらの大部分がBN構成党、マレーシア華人協会(MCA)が議席を持っている選挙区だという。
サバ州では、最大野党・サバ進歩党(SAPP)との調整が不調に終わり三つ巴の争いになる選挙区も予想されるが、サバ改革戦線(APS)とサバ改革連盟(PPS)がPRに加わる見込みで、サバ州では全28議席中で少なくとも10議席、サラワク州では全31議席中で7議席は獲得できると見込んでいる。