日産 デイズ ルークス、競争激化の軽市場で「後発組の燃費に注目」…ベストカー編集長

自動車 ニューモデル 新型車
日産・デイズ ルークス
日産・デイズ ルークス 全 3 枚 拡大写真

日産自動車は3月25日、三菱自動車との協業によるスーパーハイトワゴンタイプの新型軽自動車の車名を、日産『デイズ ルークス』とすると発表した。近年好調なスーパーハイトワゴンタイプの軽自動車開発に、日産も本腰を入れる格好となった。

2011年末にホンダが『N BOX』を投入して以降、『N BOX+』『N-ONE』と「Nシリーズ」の軽自動車を積極的に投入し大きなインパクトを与えたことは記憶に新しい。その様子は、それまで圧倒的なシェアを誇っていたダイハツとスズキにホンダを加えて、「軽3強時代の幕開け」と評された。

一方、日産は2012年の登録車と軽自動車を合算した国内新車販売台数が前年の2位から5位へと落ち込んだ。日産の片桐隆夫副社長はその原因を「市場全体の軽シフトについていけなかった」と分析したが、自動車総合情報誌『ベストカー』の編集長である本郷仁氏は、日産の軽自動車戦略を次のように捉える。

◆車名発表に見る日産の狙い

「日産が三菱と合弁会社を立ち上げて軽自動車を開発するという話自体は、2011年の段階ですでに公表されていました。日産も着々と準備をしていたところ、N BOXの登場以降ホンダの猛烈な追い上げに影響を受けたはずです。このタイミングでの車名とティーザー画像の発表は、"日産もしっかり軽自動車を開発しているんだ"ということを市場にアピールする狙いがあるのだと思います」

「また、軽自動車のシェアが増加している国内市場において、"売る車がない"ことも日産にとって早急に解決すべき課題だと思います。全国のディーラーからの突き上げがあったのかもしれません。現在最も売れ筋であるスーパーハイトワゴンの開発をアピールするのは、ディーラー側への配慮もあるのではないでしょうか」

◆デイズ ルークス、後発組の燃費に期待

日産はデイズ ルークスについて詳細はほとんど公表していない。新型車のスクープに定評のある『ベストカー』も「詳細は調査中」という。しかし、本郷氏は「あくまで個人的な見解」としつつもデイズ ルークスに以下のような期待を寄せる。

「ホンダのN BOXに続き、2013年2月にはスズキが同じくスーパーハイトワゴンである『スペーシア』を投入しました。スペーシアは、N BOXを超える燃費や室内長を達成しています。後発組のデイズ ルークスが、N BOXやスペーシアを超えるスペックになるのかどうか非常に楽しみです。特に燃費には注目しています」

日産によると、デイズ ルークスは現行『ルークス』の後継モデルとして2014年初頭の発売に向けて順調に開発が進んでいるという。また、2年連続でミニバン販売台数1位を獲得している『セレナ』で培ったノウハウを最大限採り入れるとしている。

《瓜生洋明》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツ『ウニモグ』、低床仕様登場…荷台高1200mm以下で作業効率向上
  2. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  3. リアシートのない新型『ランドクルーザー250』発売!? 英国トヨタ工場で改造される“特別仕様”とは
  4. 幻のV12スーパーカーが100周年で復活か? SNSでは「クライスラーのイメージも変わる」と期待も
  5. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  3. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  4. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る