【バンコクモーターショー13】中国ブランドもタイ市場を狙う…長城汽車が本格参入

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コンセプトカーの『HEVAL E』。クロスオーバーSUVといった佇まいだ
コンセプトカーの『HEVAL E』。クロスオーバーSUVといった佇まいだ 全 12 枚 拡大写真

バンコクモーターショーには、中国におけるSUV市場のトップである長城汽車が「HAVAL」ブランドでブースを出展していた。日本においては最近までコピー車メーカーとして知られていた同社だが、最近のモデルはオリジナルのデザインを持つようになっている。

ステージの上に置かれていたのは、コンセプトカー『HAVAL E』。110kW/220Nmのエンジンに70kW/27Nmのモーターを組み合わせたハイブリッドカーだが、これは2012年の北京モーターショーですでに公開済みのモデル。また、ブースの下には市販モデルの『HAVAL H8』、『HAVAL H6』、『HAVAL M4』、そしてダカールラリー参戦車両が展示されていた。

アジア、中東、アフリカ、そして南米など新興国を中心に世界展開を進めている同社は今後、タイ市場にも本格参入。ブースでは『HAVAL M4』と『HAVAL H6』のタイ現地版カタログも配られ、また今後はタイに工場を建設する計画を明らかにした。

とはいえ、長城汽車のような中国メーカーがタイの人たちに受け入れられるかは不透明。タイでも食品からBTSと呼ぶバンコク都市内鉄道の車両(一部は中国製が導入されているがその評判が悪い)まで中国製品に対する不信感が強く、日本車と大きく変わらない価格で販売されるのであれば好んで選ぶ人は皆無だろう。

タイの人たちの間ではプレミアムカーマーケットを除くと「クルマを買うなら日本車」という考え方が根強く、かつてモーターショーにブースを出したこともあるチェリー(奇瑞汽車)も惨敗に近い状態。

日本車の牙城を崩せるとすれば日本車よりも大幅に安いプライスタグをつけることだが、タイの工場で生産したとしても関税が不要となる代わりに製造コスト低減で差をつけることが難しくなると思われ、その船出は順風満帆とはいかないだろう。

《工藤貴宏》

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