ランクセス、シンガポールのブチルゴム製造プラントが稼働

エマージング・マーケット 東南アジア
ランクセス、シンガポールのブチルゴム製造プラントが稼働開始
ランクセス、シンガポールのブチルゴム製造プラントが稼働開始 全 2 枚 拡大写真

ランクセスは6月4日、シンガポールに建設した新ブチルゴム製造プラントが稼働開始したと発表した。約4億ユーロを投じた年間製造能力10万トンを備える同プラントでは、高性能ハロブチルゴム、レギュラーブチルゴムを製造する。

先進のラジアルタイヤには、ハロブチルゴムで製造されたインナーライナーが必要不可欠となる。ハロブチルゴムは、気体に対する不透過性を備えているため、タイヤの適切な空気圧をより長期間維持し、燃料の節約やCO2排出量の削減につながる。

新プラントは、シンガポールのジュロン島15万平方メートルの敷地に新設した。プラントでは、160人を新規雇用する。

同社は、サーニア(カナダ)、ズヴァインドレヒト(ベルギー)の既存のブチルゴムプラントと、シンガポールに新設した同プラントを合わせると、3大陸にブチルゴム製造拠点を展開したことになる。

新プラントは、2013年第1四半期に試験運転を開始し、製造量を徐々に増やした後、2013年第3四半期に商業生産を開始、2015年にはフル稼働に入る予定。

ランクセスのアクセル・ハイトマンCEOは「今回の投資は、ランクセス設立以来、単独投資として最大規模となり、ランクセスの合成ゴム事業におけるアジアの重要性を明確に示したもの」と述べた。

同社では、今後数年間、アジアでのブチルゴム市場は、急成長する自動車市場が原動力となって、年平均成長率5%を予測している。ランクセスのブチルラバービジネスユニットの売上高の約4分の3をタイヤ産業が占めており、アジアにおける売上高は50%以上を占める。

ブチルゴムの製造は、複雑で摂氏マイナス100度から200度までの温度幅で様々な工程が必要。同社は、ブチルゴム製造に使用されている従来の製造プロセスを改良し、新プロセスをシンガポール拠点に導入した。

同社は昨年、ジュロン島にNd-PBR(ネオジウム触媒ポリブタジエンラバー)の新製造プラントの建設も開始した。同プラントは、ブチルゴム製造プラントと近接した位置にあり、インフラ、ロジスティクス共有化など、相乗効果が見込まれるとしている。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  2. 2031馬力をMTで操る!? 世界に1台のハイパーカー『ヴェノムF5』が爆誕
  3. Z世代に人気、ヤマハ『ファッジオ』がまもなく上陸…2025年上期のモーターサイクル記事ベスト5
  4. 【アウディ A3 新型試乗】アウディらしい闊達なスポーティさが持ち味…島崎七生人
  5. 中国向け新ブランド「アウディ」、初の量産モデル『E5スポーツバック』生産開始
  6. クラッチ操作不要のホンダ「Eクラッチ」がレブルに搭載! SNSでは「運転マジ楽しい」「マジ助けられた」など高評価の声
  7. 狭い道! 制限1.7mでコンクリートブロック付き、道幅は5mあるけど?…東京都板橋区
  8. デリカミニが一晩で別物に! プロ施工3ウェイ+サブウーファーの実力[car audio newcomer]by AUDIO.VISUAL.SECURITY FIST
  9. 車内が即ネット空間に! 新型USB型Wi-Fiルーターがドライブを変える[特選カーアクセサリー名鑑]
  10. 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに日本上陸!…新型車ベスト5 2025年上期
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る