日産自動車が6月24日に発売した『フェアレディZ NISMO』の商品企画を担当した田村宏志チーフ・プロダクト・スペシャリストは「レーシングテクノロジーをふんだんに使い、ダウンフォースの値は『GTR』とほぼ同じ」と明かす。
田村氏は7月1日に横浜市にある日産自動車グローバル本社で開催されたNISMOブランド新ラインアップ発表イベントに登壇し、「レーシングカーの技術はレースをやるためだけではなくて、生産車でも楽しく走れる。日本を代表するスポーツカーに、さらにNISMOのもっと強いスポーツカーの中のワクワクドキドキを入れてみると、どうなるかを考えた」と振り返った。
具体的には「車が浮き上がろうとしていた力をうまく地面に押さえつける、もしくは地面に対してゼロリフトで走らせる、こういったテクノロジーをふんだんに使っている。Z NISMOはダブルカナードによってフロントがきっちり抑えられる。ダウンフォースの値はマイナス0.15と、ほぼGTRと同じ。かつCd値が上がっては意味が無い。Cd値をコントロールしながらダウンフォースを得るという考えで造られている」と説明。
また6月24日から予約受付が始まった『マーチ NISMO』については「今回2グレード用意した。とくに『マーチ NISMO S』のエンジンは1.2リッターから1.5リッターにアップし、出力、トルクも約5割近く上がっている。さらに中間トルクのカーブを絶妙にセットアップしている」と強調した。