【フィット プロトタイプ 試乗】トーションビーム式のリヤサスに注目…松田秀士

試乗記 国産車
ホンダ フィット(プロトタイプ)
ホンダ フィット(プロトタイプ) 全 12 枚 拡大写真

ハイブリッドシステムはボク以外の方がたくさん書くだろう、だからそちらを参考にしてほしい。新しい『フィット』でボクが注目しているのは新しいリヤサスペンション。フィットのリヤサスはトーションビーム式だ。

【画像全12枚】

これは後輪の左右輪がリジットに繋がったシステム。より高級なサスペンションはWウィッシュボーンでありマルチリンクだ。これらは後輪の左右が独立している。つまりリジットに繋がってはいない。クルマの走りを安定させるとき、リヤタイヤのトーインというセッティングが重要になる。

トーインとは左右のタイヤを上から見たときハの字型にタイヤの前方が後方に比べて狭くなっていること。ほんの少しだがこうすることで、リヤタイヤのグリップが高くなりリヤが安定する。しかし、直進でもこの状態だと当然抵抗が発生してエコでもなんでもなくなる。だから最近のサスペンションはクルマがコーナーリングし始めたときだけリヤがトーインになるように設定している。これをバンプトーインと言う。

しかし、これはリヤ左右輪が繋がらない独立式だからできたこと。部品点数が少なく軽量でシンプルなトーションビーム式では不可能と考えられてきた。しかし、フィットでは前後に2本のトーションビームを配置し、前側のビームの剛性を落とすことでバンプ時にトーイン変化を作り出している。ホンダらしいアイデアだ。それにより、どんなに高速のコーナーリングでもリヤがしっかりと安定している。コーナーリング内輪側の伸び側ストロークも長くしっとりと落ち着いたハンドリング。路面に吸いついたような大人のスポーツフィール。若干アンダーステアー系だがこのクラスではスイフトと1位2位を争うトップレベルのサスペンションだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア・居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

松田秀士|レーシングドライバー/モータージャーナリスト/僧侶
成仏する直前まで元気でクルマを運転できる自分でいたい。「お浄土までぶっ飛ばせ!」をモットーに、スローエイジングという独自の健康法を実践しスーパーGT最年長55歳の現役レーサー。これまでにINDY500に4度出場し、ルマンを含む世界4大24時間レース全てに出場経験を持つ。メカニズムにも強く、レースカーのセットアップや一般車の解析などを得意とする。専門誌等への寄稿文は分かりやすさと臨場感を伝えることを心がけている。

《松田秀士》

松田秀士

成仏する直前まで元気でクルマを運転できる自分でいたい。「お浄土までぶっ飛ばせ!」をモットーに、スローエイジングという独自の健康法を実践する。これまでにINDY500に4度出場し、ルマンを含む世界4大24時間レース全てに出場経験を持つ。メカニズムにも強く、レースカーのセットアップや一般車の解析などを得意とする。専門誌等への寄稿文は分かりやすさと臨場感を伝えることを心がけている。

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