マレーシアGDP成長予想、世銀が4.3%に下方修正 財政赤字予想はGDP比4.1%

エマージング・マーケット 東南アジア

世界銀行は10月7日、マレーシアの今年の国内総生産(GDP)成長率予想を、上期の経済活動鈍化を理由に、4月時点の予想から0.8%引下げ、4.3%とすると発表した。ニュー・ストレーツ・タイムズなどが報じた。

内需には政府による財政合理化などが影響すると見込まれるという。一方で投資は、多くのプロジェクトの実施期間が延期されていることから一定の成長が予想されている。

石油関連の税収入への依存軽減などを含めたマレーシアの構造改革は、2015年にかけて推進されると予想されている。世界銀行はマレーシア政府の財政赤字が、2013年にはGDP比4.1%、2014年には3.6%、2015年には3.3%に縮小すると予想している。

内需は今後も好調が予想されている。 世界銀行はまた、東アジアの発展途上国の今年のGDP成長率予想を4月時点の予想7.8%から、7.1%に下方修正すると発表した。米国の財政危機が長引いていることが東アジアにも影響を及ぼすことが懸念されることが下方修正の理由。2011年の域内経済成長率は8.3%、2012年は7.5%だった。

2014、2015年の域内諸国のGDP成長率は7.2%と予想されている。インドネシアやマレーシア、タイなどの中間所得国の経済成長は軟化すると見込まれている。

千田真理子

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