来年4月に開場予定のカランのシンガポール・スポーツ・ハブで、太陽光発電のためのパネル設置が開始された。電力需要の一部を賄うためで、年73万4,500ワット時の電力を生産できる。4室の公営住宅146戸の1年分の電力消費量に相当する。
据え付けるパネルは2,721枚で、面積は7,000平方メートルに及ぶ。設置・所有・運営を委託されたのはフェニックス・ソーラーで、収容人員5万5,000人のナショナル・スタジアムの冷房に要するのと同程度の電力を生産できる。
スタジアムには開閉式天井が整備されるが、各座席の下部にあけた穴から冷やした空気が送られる省エネ方式で、通常の冷却方式より15%、電力を節約できるという。
フェニックスは21年間にわたり電力を供給する契約をスポーツ・ハブ側と交わした。パネル設置で直射日光が建物の天井に当たるのが回避されるため、建物に伝導する熱量も減る。
太陽光発電利用では住宅開発庁(HDB)が最近、各地の団地のうち125棟に太陽光パネルを設置・運営する業者の募集入札を開始している。パネル設置が可能な国内建築物の屋上をすべて利用した場合、現在の総電力消費量の15%を生産できる。