ボーイング、70年前にエディ・アレンによってデザインされた風洞実験室を紹介[動画]

航空 企業動向
ボーイングの風洞実験室(動画キャプチャ)
ボーイングの風洞実験室(動画キャプチャ) 全 6 枚 拡大写真

ボーイングは10月28日、同社によって70年間に渡り、航空機のデザインに多くの空力データを提供する、ワシントン州シアトルに所在する風洞実験室の歴史を映像によって紹介した。

この風洞実験室によって、ボーイングの『B-47ストラトジェット』爆撃機から現在のボーイング『737 MAX』がデザインされた。そしてそれは70年前にボーイングがエドマンド・T.“エディ”・アレンを雇用したことに始まった。

エディ・アレンは世界で最も優れたパイロットであり、保険会社はエディ・アレンがパイロットでなければ、保険金を賭けることができないと主張したほどであった。1939年当時、ボーイングは風洞実験室と自己の飛行テストプログラムが必要だったが、経済的に当時はまだインフレ時代であり、タイミングとしては最悪の時期とされたが、ボーイングの社長であるフィル・ジョンソンはエディ・アレンのデザインした風洞実験室の建設に合意した。

実際、航空産業における最も革新的な発明は、ボーイングの風洞実験室が建設された直後に発表された。第二次世界大戦の終わり頃、ボーイングのエンジニアであるジョージ・サイアが1945年5月にスウェプト・ウィングのコンセプトをドイツから持ち帰り、それはまさにジェットエンジンに必要なデザインであり、この45度の角度を持つ翼は飛行機をより速く飛行させるという結果を生み出した。

不幸なことに、エディ・アレンはこの風洞実験室を体験することはできなかった。アレンは風洞実験室が完成する1年前に、B-29のエンジンの故障によるテストフライト中の事故で命を失うこととなった。

エディ・アレンのアイデアである風洞実験室が無ければ、ボーイングは現在のような会社ではなかったに違いない。

《河村兵衛》

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