日立製作所は10月29日、2013年9月中間期連結決算を発表した。それによると、売上高が4兆4706億円(前年同期比2.6%増)、営業利益が1734億円(同6.0%増)、純利益327億円(同8.8%増)だった。
売上高では、電力システム部門が国内の原子力発電システム事業の減少により前年同期を下回ったが、中国におけるエレベータ事業などが好調に推移した社会・産業システム部門、サービスが好調に推移した情報・通信部門や、海外を中心に空調機器や白物家電が伸張したデジタルメディア・民生機器部門などが前年同期を上回り増収と達成した。
営業利益については、電子装置・システム部門や電力システム部門が減収に伴い減益になったものの、自動車関連市場の回復や「スマート・トランスフォーメーション・プロジェクト(スマトラ)」と呼ぶ構想改革の効果により高機能材料部門が増益。建設機械部門や情報・通信システム部門も前年同期を上回ったため、前年同期に比べ98億円増加した。
「今のまま行くと、下期の合計で過去最高の利益を更新する。中国の金融引き締めの影響や米国債務問題など予断を許さないリスクも懸念されるが、今の受注状況と為替が安定してきているので、通期でもなんとか営業利益で過去最高(1991年3月期の5064億円)を更新していきたい」と中村豊明副社長は話していた。