【新聞ウォッチ】税制改正大綱決定、燃費課税持ち越しで戸惑う自動車ユーザー

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2013年12月13日付

●税制改正、車、住宅いつ買えば、税制改正(読売・3面)

●家計圧迫、企業は支援、税制大綱決定(朝日・1面)

●高速「休日半額」来年6月まで(朝日・5面)

●自動車総連ベア要求へ(朝日・9面)

●富士重工、レガシィツーリングワゴン廃止、経営目標前倒して達成(毎日・7面)

●企業支援に一定評価、税制改正大綱「軽」増税自動車各社は落胆(産経・11面)

●小型車軽く「軽」並みに、スズキ、車台を刷新、「軽」依存を薄める(日経・13面)

ひとくちコメント

2014年度税制改正大綱がまとまった。きょうの各紙も税制改正に関する記事が目白押し。「家計圧迫、生活にしわ寄せ」(朝日)と家計には大きな痛手となる半面、大手企業には「財界評価の声相次ぐ」(読売)、「企業支援に一定評価」(産経)などと、産業界からは全体として評価する声が多い。

しかし、毎日、産経などが報じているが、軽自動車の増税決定については、自動車業界から「非常に残念」(ダイハツ工業の伊奈功一会長)、日本自動車工業会の豊田章男会長も「(二輪車、軽自動車については)残念と言わざるを得ない」との談話を発表、不満の声が上がったという。

その自動車は、軽自動車が増税になるなど税金が大きく変わるが、では「いつ買えばいいのか」と,車種ごとにシミレーションする記事も目立つ。各紙は「自動車にかかる税額の変化」(東京)などと一覧表取り上げているが、このうち、東京は「8%増税前と後ではどちらの税負担が軽くなるか」と比較。5年間保有する条件での試算では、軽、ハイブリッド車、レクサス級の高級車とも「消費増税前」というのが結論だ。

このうち、紛らわしいのは「エコカー減税の拡充」。例えば、ハイブリッド車などは、すでにエコカー減税で取得税が非課税であり、来年4月に取得税が3%に下がることの恩恵はなく、消費税分が単純に上乗せされて負担が増えるだけだ。

それも自動車税の見直し案で浮上した消費税が10%に上がる際に燃費に応じて課税する税率の制度設計は1年後に持ち越されたためで、「いつ買うか」との記事は説得力に欠ける。

1面トップで報じた東京の結論も「税負担だけをみて新車を急いで買うのは危険」と指摘。さらに「消費増税後に売れ行きが鈍って販売価格が値引きされる可能性もあり、消費者は微妙な判断を迫られる」としている。一生涯の中で住宅の次に高い買い物が自動車といわれるが、今回の税制改正では、その購入時期が一段とわかりにくくなったことだけはいえそうだ。

《福田俊之》

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