SUPER GTの2014年韓国大会、開催中止が決定

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
来季のSUPER GTは韓国とタイでの海外計2大会を予定していた(写真は今季の富士スプリントカップ)。写真:TOYOTA
来季のSUPER GTは韓国とタイでの海外計2大会を予定していた(写真は今季の富士スプリントカップ)。写真:TOYOTA 全 8 枚 拡大写真

日本屈指の人気を誇る4輪レースシリーズ「SUPER GT」の運営団体GTAは16日、来年6月末にシリーズ第4戦として開催予定だった韓国大会を「諸般の事情により中止する」旨を発表した。

【画像全8枚】

GT500クラスが新規定マシン導入初年度を迎え、ホンダからは次期型NSXベースのマシンも投入されるなど、例年以上に大きな注目を集めることとなるSUPER GTの2014年シリーズ。今夏に発表された開催計画では、韓国とタイでの各1戦を含む全9戦のシリーズ構成で、韓国大会は第4戦として6月28~29日の開催が予定されていた。

しかし、韓国大会は開催地が未定となっており、今年5月に韓国国際サーキット(今季までのF1韓国GP開催地)で開催予定だったエキシビション大会が開催されなかった経緯などから、順調そうなタイ大会に比べると、開催実現を危ぶむ声が多く聞かれたのも事実だった。その危惧が、早い段階で現実のものとなってしまった。

選手やチーム、ファンへの影響を考えれば、早期の中止決定はGTAの英断といえよう。だが、今年はエキシビション、来年はシリーズ戦という違いこそあれ、実質2年連続で中止となってしまったSUPER GT韓国大会(2013年大会は延期という表現だったが)。GTAは「2015年の開催に向けて現地サイドの主催者と継続して協力する」との旨も発表しているが、予定しては中止、という流れが続いていることを考えると、今後はより慎重にならざるを得ないだろう。

韓国では今年8月に予定されていた新コース「インジェ」でのスーパーフォーミュラ(SF)開催も中止されるなど、残念なニュースが相次いでいる(インジェでは今季、スーパー耐久シリーズやアジアン・ルマン・シリーズは開催された)。隣国韓国での、いいかたちでのSUPER GTやSFの早期開催実現に期待したいところだが、今年前半に高まった反日感情等、難しい要素が想像以上に多いのかもしれない。SFに関しても今夏の開催中止決定以降、新たな動きは感じられないのが実状だ。2010年から続いていたF1韓国GP開催も今季で途切れた。ヒュンダイがWRC=世界ラリー選手権に来季からワークス参戦というニュースがある一方、サーキットレースに関して朗報が聞かれないのは残念であり、同時に同国でのモータースポーツ人気の低迷が懸念されるところでもある。

なお、韓国大会中止によって来季のSUPER GTが1戦減となるのか、あるいは代替開催があるのか、日程の変更が生じるのか等については未発表。最近になってF1日本GPの日程が動いた結果、同GPがタイ大会と重なるなどしており、そのあたりも含めた調整が今後施される可能性もなくはないと思われる(下記カレンダーは今年8月発表のものから韓国大会を抜いた状態)。

■2014年SUPER GTカレンダー
4月5~6日 岡山国際サーキット
5月3~4日 富士スピードウェイ
5月31日~6月1日 オートポリス
7月19~20日 スポーツランドSUGO
8月9~10日 富士スピードウェイ
8月30~31日 鈴鹿サーキット
10月4~5日 タイ/ブリラムユナイテッド国際サーキット
11月15~16日 ツインリンクもてぎ
(※他にシリーズ外の特別戦=詳細未定=を1戦予定)

《遠藤俊幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 中国製高級ミニバンが日本初上陸、『ZEEKR 009』を国内販売へ…ジャパンモビリティショー2025
  2. 60fpsの超滑らか映像、“全部入り”純正ミラー交換型デジタルルームミラーが登場
  3. 「マジで来ちゃった!」中国ミニバンの日本導入発表に、SNSでは驚きの声「よく作り込んでる」「加速がすごい」など話題に
  4. 新型センチュリーは2ドアに、レクサス『LS』は6輪ミニバンに大変身…土曜ニュースランキング
  5. ついに巨大グリルがなくなる!? ガソリンエンジン搭載BMW『M3』次期型、ノイエクラッセ採用で2027年登場
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る