【メルセデスベンツ CLA 試乗】デザイン優先の4ドアはパワートレーンの制御も進化…松下宏

試乗記 輸入車
メルセデスベンツCLAクラス
メルセデスベンツCLAクラス 全 31 枚 拡大写真

メルセデスベンツのCLAクラスは、A/Bクラスのプラットホームを使って作られたモデルで、見るからにスタイリッシュなクーペ風のボディを持つ。

【画像全31枚】

外観デザインはフロントグリルの大きなスリー・ポインテッド・スターが目をひく。最近のメルセデス・ベンツ車に共通のデザインで、個人的には好みではないが、これが主流になりつつある。Aクラスでは上級グレード用の仕様とされていたシルバーダイヤモンドのグリルも全車に設定されている。

インテリアの基本造形はAクラスと共通ながら、CLAクラス専用の仕様も施されていて、オプションの本革インテリアなどはメルセデスベンツならではの高い質感を備えている。

室内空間は前席は十分な広さがあるものの、後席はドアの開口部が小さくて乗り降りがしにくい上に、乗り込んだ後も足元空間はともかくヘッドルームにほとんど余裕がない。事実上、子供用という感じの後席である。

FF方式の採用でトランクルームの容量はたっぷり。デザイン上の要求から開口部はさほど大きくないが、容量は大きくてゴルフバッグを3個積めるという。

『CLA 180』には直列4気筒1.6リットルの直噴ターボ仕様が、『CLA 250』は直列4気筒2.0リットルの直噴ターボ仕様が搭載される。排気量の違いよる動力性能の違いは明確で、CLA 180でも必要十分な動力性能を備えるものの、スポーティな走りを楽しみたいユーザーにはCLA 250といった感じの走りの違いがある。

CLA 180は90kW/200N・mの実力で、低速域からターボ車らしいトルク感のある走りを実現するから、大抵のユーザーはこれで満足できるはず。

CLA 250になると155kW/350N・mという自然吸気なら3.5リットル並の実力を持つ。走りに余裕があると同時に、アクセルレスポンスに優れた走りが楽しめる。CLA 250は高速巡航時の回転数もやや低く抑えられるので、静かで快適なクルージングが可能である。

トランスミッションは全車とも7速DCTで、上級車用の7Gトロニックとは異なるデュアルクラッチだが、その変速のスムーズさは7Gトロニックと変わらないような感覚。スポーティな走りを楽しむときにはパドルを使えば良く、ふだんは何の意識もすることなくDレンジのままで走れる。

パワートレーンはAクラスと共通だが、良くなっていたのがSモードを選んだときの制御。AクラスではSモードを選ぶと、エンジンとトランスミッションの制御がぐいぐいとかなり引っ張るようになって、走りにギクシャク感が生じていた。

CLAクラスではそれが解消され、より洗練された感じの走りを示すようになった。聞けば、最新のAクラスも同様の制御に変更されているという。

スタート/ストップ機構(アイドリングストップ機構)は割と良くエンジンが停止する。しかも、間違えてブレーキペダルを緩めるなどして再始動してしまっても、その位置でブレーキペダルを踏み込めば再びアイドリングストップに入れるのが良い。

乗り心地はCLA 180とCLA 250で多少の違いがあるが、どちらもスポーツサスペンションに18インチタイヤが装着されていて、やや硬めの印象だった。CLA 180はもう少し快適性を重視した足回りにして、タイヤも『A 180』のように17インチにしたら良いのではと思った。

車両本体価格はCLA 180が335万円で、CLA 250が459万円。実に124万円もの差がある。ただ、CLA 250にはCLA 180ではオプションのバリューパッケージやAMGライン、ナビゲーションなどが標準で装備されているので、実質的な価格差は半分くらいになる。

それで装備や仕様の差と動力性能の差があるから、買い得感で考えるとCLA 250がお勧めだ。どちらも購入時に19万円のセーフティパッケージをオプション装着したい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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