神鋼加古川製鉄所の構内鉄道でアイドリングストップ…CO2を年間1100t削減

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神戸製鋼加古川製鉄所内で使用されているディーゼル機関車。このほど鉄鋼業界では初めてアイドリングストップを実現した。
神戸製鋼加古川製鉄所内で使用されているディーゼル機関車。このほど鉄鋼業界では初めてアイドリングストップを実現した。 全 1 枚 拡大写真

神戸製鋼所グループの神鋼物流はこのほど、加古川製鉄所(兵庫県加古川市)の構内運搬用ディーゼル機関車のアイドリングストップ化を実現したと発表した。製鉄所の構内鉄道のアイドリングストップは鉄鋼業界では初めて。二酸化炭素(CO2)排出量や燃料コストの削減を目指す。

加古川製鉄所は、1968年から1970年にかけて操業を開始した神戸製鋼の製鉄所。構内には全長約62kmに及ぶ軌道が敷設されており、常時30両程度のディーゼル機関車が溶銑・溶鋼など高温状態の溶融物と鋼材製品・半製品を24時間365日体制で運搬している。運行は神戸製鋼子会社の神鋼物流が行っている。

神鋼物流によると、製鉄所の構内鉄道で使われているディーゼル機関車は通常、待機中でも常にアイドリング状態にしている。生産状況によって運行の頻度が大きく変化するため、待機時間が長くなりやすいためだ。また、高温状態の溶融物などを運搬することから、エンジンの故障などで機関車が動けなくなった場合には生産に重大な影響を及ぼす。このため、常にエンジンがかかった状態にしていた。

その一方、アイドリングは「CO2の無駄な発生」につながることや、燃料価格の上昇でコスト面での負担も大きくなっているなどの問題があったことから、同社はディーゼル機関車を独自に改良し、アイドリングストップ機能を追加した。これにより燃料消費量を約25%減らし、1年間では約2500万円の燃料費削減と約1100tのCO2排出量の削減が可能になったとしている。

《草町義和》

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