GP2参戦の伊沢拓也「自分もホンダも大きな挑戦の年になる」

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今季はGP2に参戦する伊沢拓也。
今季はGP2に参戦する伊沢拓也。 全 8 枚 拡大写真

7日、ホンダが都内で実施した今季のモータースポーツ活動計画発表会には、ホンダとマクラーレンの育成プログラム協調によって今季GP2参戦が実現した伊沢拓也も出席。ビッグチャレンジにかける思いを語っている。

2015年から「マクラーレン・ホンダ」としてF1に復帰するホンダが、自社のドライバー育成プログラムである「HFDP」(Honda フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)を、マクラーレンのそれ(ヤングドライバーディベロップメントプログラム)と協調させ、日本人ドライバーの世界進出支援、F1ドライバー輩出に本格的に着手した。既報通り、今季は伊沢(29歳/昨季GT500とSFで各1勝)がGP2に参戦することとなったわけだが、GP2はF1直下と位置づけられるフォーミュラレース。しかも彼の今季所属チームは、かつてニコ・ロズベルグやルイス・ハミルトン、ニコ・ヒュルケンベルグら現役F1選手をGP2王座に導いた強豪チーム「ARTグランプリ」だ。結果と評価次第で“その先”が大きく開ける可能性をもつ大チャンスである。

「今年は自分にとっても、ホンダ(HFDP)にとっても、大きな挑戦の年になります。日本(のトップレース)で経験したことや学んだこと、そしてホンダのライバルたちと切磋琢磨してきたことを自信にして、この大きなプロジェクトを成功させたいと思います」

自身の成功と栄達はもちろんとして、伊沢にはHFDPというプロジェクトの成功、そして今後もかかっているわけだが、その自覚は充分な様子。実績あるチームでの参戦だけにプレッシャーも小さくはないと思うが、健闘を期待したい。

一方、いよいよ実戦復帰まで約1年と迫ったF1の“パワーユニット”開発に関しては、伊東孝紳ホンダ社長らから「順調」との報告がなされ、今年1月からはF1を含むホンダの4輪モータースポーツの開発拠点を栃木県さくら市にある新拠点内に移転するなど、体制を強化している旨も報告されている。

技術規則が今季から大幅改定され、F1は「直噴1.6リッターV6ターボエンジン+エネルギー回生システム」という“パワーユニット”で戦う新時代を迎える。そこに自社の環境技術錬磨との関連性を見出したホンダは復帰を決意。名門F1チーム・マクラーレンとの黄金タッグ(1988~92年に組んで88~91年は4年連続2冠)を復活させ、新規定2年目となる2015年シーズンから参戦再開することを昨年5月に発表していた。なお、来季からホンダのパワーユニットを搭載するマクラーレンは、新規定元年の今季はメルセデスからパワーユニット供給を受ける。ドライバーは09年王者ジェンソン・バトンと新人ケビン・マグヌッセン。また、ホンダはマクラーレン以外のチームへのパワーユニット供給先複数化に関しては「参戦2年目(2016年)以降」との見解を昨年中に示している。

今季のF1は3月16日決勝のオーストラリアGPで開幕、全19戦の予定で争われる(日本GP=鈴鹿は10月5日決勝予定)。そして伊沢の参戦によって小林可夢偉以来の日本人選手本格フル参戦実現となり注目を集めるGP2は、F1バーレーンGP(4月4~6日)との併催ラウンドで開幕、欧州および近郊地域でのF1併催による2レース実施が原則で、全11大会が予定されている。10月には冬季五輪開催約半年後のロシア・ソチでも開催予定だ。

《遠藤俊幸》

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