電力先物を4月に試験上場、価格の短期変動リスクに対応

エマージング・マーケット 東南アジア

シンガポール取引所(SGX)は4月に電力先物を導入する。6ヵ月の試験取引を経て10月に正式に上場する計画だ。消費者は最長2年間、電力を一定価格で調達でき、短期的変動を回避することができる。

シンガポールの発電量はピーク時のほぼ2倍と過剰状態にあるが、昨年、ヘイズ(煙霧)が発生した時期に発電の強制停止などで余剰供給能力がひっ迫し、電力料金が2倍になったことがある。

SGXのオバート副社長は業界のフォーラムで「先物はヘッジ手段となる。現物市場の変動に対する緩衝材の役割を果たす」と語った。

既に発電大手のセノコ・エナジー、YTLパワー・セラヤ、トゥアス・パワーを含む6社が、マーケット・メーカーとして参加する意向を表明している。取引時間は午後2時~5時で、マーケート・メーカーは最後の30分で価格形成を行う。

当初、市場に参加が予想されているのは電力会社と、大口の電力消費者である大手製造業者。オバート氏によると、複数の銀行も関心を示している。

上場当初は先物の契約期間は四半期とされる見通しで、最長9・四半期の契約が可能。次の、2015年4月からの「市場の成長期」では商品の選択肢を増やす。

電力先物を4月に試験上場、価格の短期変動リスクに対応[ニュース|AsiaX News]

《編集部》

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