裏側が進化…吸引力5倍、iRobot「ルンバ800シリーズ」登場

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ルンバ880
ルンバ880 全 13 枚 拡大写真

 米 iRobot社のロボット掃除機「ルンバ」シリーズに、吸引力が5倍・清掃性能が最大50%アップした新ハイエンド機「ルンバ800シリーズ」が3月1日から発売される。

 新しいルンバ800シリーズは2機種。価格は上位機種の「ルンバ880」が7万6000円(税抜)、「ルンバ870」は6万6477円(税抜)。国内販社は iRobot日本総代理店であるセールス・オンデマンド。800シリーズの店頭販売は日本が世界初、ルンバ870は世界初発表になる。

 両機は基本性能は共通としながら、上位の880はルンバの動きをナビゲートしてくれる「お部屋ナビ」や交換用エッジクリーニングブラシなど付属品が充実する。本体カラーは880がブラック、870がピューターグレー。800シリーズの発売後も700/600シリーズは併売され3シリーズ展開になる。

 2月18日に東京都内で開催された新製品発表会には、iRobot社CEOのコリン・アングル氏が出席。新製品は「本体裏側の進化が革命的」としながら、新しく採用された“3つの大きな特徴”を説明した。

■ルンバ800から新搭載された「AeroForceクリーニングシステム」

 一つめに、本体搭載のローラーを大きく改善。新しく800シリーズから新たに搭載された「AeroForce(エアロフォース)エクストラクター」では、700/600シリーズに搭載されているブラシ状のローラーを変更して、弾力と剛性のあるゴム系の特殊素材を採用。2本のローラーが床を叩きながら、ゴミを浮かせてかき集める。2本のローラーの間隔を狭くとることで、空気が流れる経路の密閉性を高めて強力な空気の流れをつくり出す「真空エアロフロー構造」と合わせて、吸引力5倍アップを実現した。本体にはブレード形状のフィンにより、小型ながらも強い吸引気流が効率よくつくり出せる「ハイパワーモーターユニット」も搭載している。

 二つめの特徴は、ローラーの変更とも密接に関わっている。ブラシ状のローラーでは、床に散らばる綿ゴミや髪の毛が絡んでしまうことで吸引力が低下し、ひいては使用時の消費電力アップを招いていた。「AeroForceエクストラクター」が採用されたことで、ロングバッテリー性能が向上。3時間の充電で最大60分の連続使用が可能になった。バッテリー寿命約3年の「XLifeバッテリー」を採用する。

 最後に三つめの特徴として、アングル氏はメンテナンス性の高さを紹介。「AeroForceエクストラクター」自体にゴミが絡みつかないことからクリーニング性能が高まるほか、壁際や部屋の隅のゴミを回転してかきだす「エッジクリーニングブラシ」もネジ部分に改良を加えて、コインを使って簡単に取り外し交換ができるようになった。

 これらの特徴を総称した「AeroForceクリーニングシステム」が搭載されたことで、「従来機種よりも清掃性能が最大50%向上したことが大きなメリット」とアングル氏はアピールした。

 2機種ともに700/600シリーズから採用する人工知能「iAdapt」を搭載。本体に搭載する数十のセンサーを駆使して、部屋の形状や汚れ具合、家具などの障害物など使用環境に柔軟に対応しながら、スマートに室内をクリーニングする。

 ダスト陽気には0.3μmサイズの微細なゴミを90%以上除去するダストカットフィルターを搭載。排気も少なく抑えながら、清掃中にもゴミを巻き上げない仕様とした。充電器とACアダプターを一体化して、充電時のスペースファクターもアップ。メタルコーティングのボタンやホワイトLEDディスプレイなど、デザインにも高級感を持たせている。

■ロボット掃除機が世界各地域で好調/日本市場は「最も重要」

 日本での新製品発表に合わせて来日したiRobot社CEOのアングル氏は、日本市場の位置づけについて「日本市場に進出してはや10年が経つが、家の中をきれいに保つ習慣、ハイテクで高機能な製品を求めるマインドを持つ日本人の皆さんから評価を受けて、ルンバはここまで成長を遂げることができた。800シリーズの"3つの特徴”も日本市場からのフィードバックを受けて実現できたもの。当社製品の企画開発に大きなヒントを与えてくれる先進的な市場で、最も重要視している」とした。

 アングル氏はいまホームロボット市場が大きく成長していることについても言及。「年間成長率は20~30%にも達する勢いで伸びつつけている。24年前にiRobot社が設立された当時、ロボット掃除機は夢のプロダクトだった。いまやスペインではルンバが市場で最も売れている掃除機であり、従来型の掃除機に並んで、日本では第3位、世界では5位のシェアを獲得している。ロボット掃除機が世界の家庭にとって憧れのプロダクトになっている」(アングル氏)

 今後のiRobot社の展開について、アングル氏は「家庭用ロボットは掃除機以外にも広がりつつあり、家のメンテナンスは全てロボットに任せられるようにロボットを進化させることが私の目標。これから何年もかかるかもしれないが、ぜひ実現したい」とスピーチを締めくくった。

 続いて iRobot日本総代理店のセールス・オンデマンド、代表取締役社長室崎肇氏(※)が登壇。今後のルンバのマーケティング戦略について、「国内の掃除機市場は2台目、3台目への買い増し需要が伸びている。これを牽引しているのがスティック型掃除機や、ルンバのようなロボット掃除機。ルンバについては2013年10月に国内累計出荷台数が100万台を突破し、金額ベースの市場シェアは約65%を獲得している。今後はこれまでにも注力してきた共働き世代や小さい子供のいる家庭に加えて、商品の情報を積極的に収集しながら、魅力的な家電機器を購入しているアクティブで多趣味なシニア層にも、生活をより豊かなものに変える製品としてルンバを訴求していく」と語った。

※「崎」は、正しくは旁の上が「立」。

《山本 敦@RBB TODAY》

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