23日午後3時15分ごろ、富山県高岡市内の国道156号で、信号待ちの車列に対して後ろから進行してきた乗用車が突っ込む事故が起きた。この事故で追突被害を受けたクルマに乗っていた5人が死傷。警察はクルマを運転していた37歳の男を現行犯逮捕している。
富山県警・高岡署によると、現場は高岡市戸出市野瀬付近で片側2車線の直線区間。事故当時は第1車線と第2車線でそれぞれ2台ずつ、合計4台のクルマが信号待ちをしていたが、後ろから進行してきた乗用車は速度を落とさないまま、両車線の中央部を突っ切るように走行。停止していた軽乗用車2台を押し出した。
このうち1台が交差点を挟んで反対側の電柱に衝突して大破。運転していた小矢部市内に在住する40歳の女性が頸部骨折で死亡。同乗者していた41歳の女性と12歳の男児か打撲などの軽傷を負った。また、別の軽乗用車に乗っていた66歳の女性と2歳の女児も軽傷を負っている。
乗用車も大破して自走できなくなり、運転していた男は意味不明の言動を繰り返していたが、通報を受けて現場に駆けつけた同署員に対して抵抗。「嫌だ」と叫びながら服をつかむなどしたため、公務執行妨害の現行犯で逮捕した。
逮捕されたのは南砺市内に在住する37歳の男。聴取に対して「事故を起こしたことは認めるが、何も覚えていない」などと供述しているようだ。警察では男の刑事責任能力の有無を含め、事故発生の経緯を詳しく調べている。