レクサス『CT200h』がマイナーチェンジした。今回のポイントは、走行性能は落とさずに、乗り心地の向上した点にある。
トヨタ性能実験部車両運動性能開発の田邊和則さんは、CT200hのマイナーチェンジにあたり、「レクサスというブランドイメージをどれだけ演出できるかが、一番手のかかるところだった」と話す。
CT200hのプラットフォームは、『カローラ』や『プリウス』に類似しているという。そこをベースとして、『クラウン』をもしのぐ価値観を提供することが目標なのだ。
そのために、今回のマイナーチェンジでは、乗り心地の向上は必須だった。しかし、マイナーチェンジなので、サスペンションの取り付け位置などは手を入れることは出来ない。そこで、「アブソーバーやコイルスプリング、スタビライザーなどのサプライヤーさんからの最新技術の提案を取り込んでいった」と述べる。「外見では変わっていないが、内部のひとつひとつの部品にはこだわった」と田邊さん。
しかし、その最新技術もメーカーとしての保証を満たさなければならない。田邊さんは、「我々のマイナーチェンジに向けての開発と、サプライヤーさんの保証と性能確保に向けた開発は、常に平行線。ギリギリまで本当に使えるのかどうか並走しながら行った」と述べる。
確立された技術を待ってから採用すると、2~3年後になってしまうことから、「今回の採用を見送ってしまうと、別のところに先を越されてしまったなという悔しさに繋がってしまうので、常にサプライヤーさんと日々タイアップしながら進めた」と苦労を語った。