【日産 ティアナ 新型発売】中折れ発想で長時間乗っても疲れないシート

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日産・ティアナ
日産・ティアナ 全 8 枚 拡大写真

新型日産『ティアナ』は、長時間乗っても疲れない“スパイナル機能付きシート”を採用するなど、初代、2代目に続き快適性を重視して開発された。

日産NissanPV第二製品開発本部NissanPV第二製品開発部シート計画・設計グループアシスタントマネージャーの山口和己さんによると、このスパイナル機能付きシートの開発目標は、「これまで1時間乗ると疲れていたものが、2時間、3時間乗っても疲れないようなシートにすることだ」と話す。

「先代ティアナや他の日産車では、長時間乗ると疲れやすいとか、腰が痛くなるという声があり、これをどうすれば減らせるかを考えていた」と山口さん。そのときに、「NASAが、人間は無重力状態では背中が丸くなるという研究結果を発表したり、赤ちゃんが生まれる前にお母さんの羊水に入っているときも、同じように体を丸めた形をしている」ことをヒントに、「そういう自然な形になるようにシート側で姿勢を作ろう。これがこのシートの理念だ」という。

具体的には、「背中を真っ直ぐではなく、腰椎のところと肩甲骨のあたりに角度をつけて萎えに押すような、中折れ(くの字)の形状にした」と話す。

その理由は、「人間の胴体は、胸筋のあたりの体重がある程度あり、その体重は脊椎を伝って荷重を支えている。その荷重が、真下に向かってかかると、腰のあたりの負担が増えてしまう。そこで、腰のところと背中の上のところで中折れにすることで、負荷を分担させているのだ」と説明。

山口さんは、「運転中の姿勢を保持するために筋肉が常に動いて、それが結果的に疲労につながってしまう。しかしこのシートは、前述の通り人間の自然な姿勢を保てるようにするので、筋肉の動きを出来るだけ抑えることが出来る。その結果、疲労軽減につながるとを考え、開発したのだ」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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