5月のKLIA2移転、エアアジアが拒否 現LCCT継続運用の構え

エマージング・マーケット 東南アジア

アブドル・アジズ・カパラウィ副運輸相は1日、クアラルンプール新国際空港(KLIA)の新格安航空会社(LCC)専用ターミナル(KLIA2)のオープンに伴い、現行の格安ターミナル(LCCT)を閉鎖すると発表した。

それに対し格安航空会社エアアジアは、KLIA2への移転の準備はできているが、全ての問題が解決した後で移転するとし、5月9日以降もLCCTに残り運行を続ける考えを表明した。

アイリーン・オマル最高経営責任者(CEO)は、KLIA2建設プロジェクトのアセスメントを行っているIKRAMプレミア・コンサルティング(IPC)の報告書で誘導路やエプロン(乗客の乗降や積荷の積み下ろしを行うために駐機する場所)などでヒビが発見されており、修復が必要と判断されたことを指摘。また国際旅客サービス税(PSC)や乗客のサービス料金がLCCTよりも高額となる可能性があり、乗客の負担の増加を懸念していると表明した。LCCTにおいて毎日約400機が離発着をおこなっており、エアアジアはKLIA2においていかなる問題もなく顧客にシームレスなサービスを維持する方針であることから、問題が解決しない限りはLCCTで運行を続けると述べた。

KLIA2は格安航空の需要の高まりを受け、現行の格安ターミナル(LCCT)に代わるものとして建設が始まった。年間取扱能力は4500万人。当初の完成予定は2012年4月だったが、設計変更などにともなう工事の遅れで少なくとも3度にわたって完成予定が延期され、最終的に開業日は5月2日となっている。KLIA2はエアアジアやエアアジアX、セブ・パシフィック、タイガー・エアー、マリンド・エアなどが利用する予定。

広瀬やよい

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 三菱『エクリプス クロス』新型、航続600kmのEVに…ルノーからOEM供給へ
  3. 一人乗りマイクロEV「EQV-TREK」発売、355kgの軽量ボディで航続110km…107万8000円から
  4. 空冷ポルシェで1台2億円!? マニア垂涎『シンガー911 DLS』とは
  5. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
  6. 「みんなガソリン車が欲しいんだよ…」フィアットの新コンパクト『グランデパンダ』、6速MT登場に日本のファンも反応
  7. メルセデスベンツ、3年間で40車種以上投入へ…次期『Cクラス』は2026年春生産開始
  8. メルセデスベンツ『Cクラス』次期型を予告、光る大型グリル採用…初のEVも設定へ
  9. 顔が激変! BMWの最小SUV『X1』改良新型、ノイエクラッセ導入へ…プロトタイプを初スクープ
  10. 「妄想が現実になった」トヨタがAE86のエンジン部品を発売へ…「復刻だけじゃない」その内容に驚きの声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る