再度の中国人誘拐、サバ州が夜間外出禁止の方針

エマージング・マーケット 東南アジア

サバ州東部ラハド・ダトゥの養魚場で6日未明に中国国籍の男性が武装した5人組に誘拐される事件が発生したことを受け、同州のムサ・アマン首相は襲撃を受けるリスクの高い地域を統制エリアに指定。

夜間外出禁止令や渡航制限を敷く方針を明らかにした。

昨年11月の台湾人殺害・誘拐事件、今年4月の中国人女性誘拐に続いて、わずか半年あまりで3件目の外国人被害ということもあり、これまで行ってきた警戒体制強化から一歩進んだ厳しい措置をとる。

統制エリアでは船舶の移動も場所や時間帯によって制限し、夜間の移動を禁じる。リゾートに命じて夜間ダイビングやフィッシングを中止する。止むなく危険エリアに入る場合は、警察による許可制とする。詳細については今後詰める。

6日に誘拐されたのは広州出身の楊載林さん(34、楊再林とも)で、プラウ・バイクで養魚場を経営しているワンダフル・テラス社でマネジャーを務めていた。同日午前2時45分ごろ、自動小銃で武装した5人組がスピートボートで襲撃し、楊さんを拉致して逃走した。同日午前6時半ごろ、犯人のボートを捕捉した水上警察との間で銃撃戦となったが、振り切ってフィリピン領海内に逃げ去ったという。7日午後5時時点で、犯人グループからの身代金要求の情報はない。

周辺のタンジョン・ラビアンではまる1日前の4日午後11時ごろ、迷彩服を着用した4人組がボートで進入し、漁民らから船外機4基を強奪する事件が起きており、今回の誘拐事件も同一グループの犯行とみられている。

サバ州では、4月2日に南西部センポルナ沖の水上リゾート「シンガマタ・リーフ・リゾート」で中国人女性観光客とフィリピン人女性従業員が武装グループに誘拐される事件が起きたばかり。高さんの消息については犯行グループから身代金の要求があったものの、いまだ解放されていない。

伊藤 祐介

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