【新聞ウォッチ】若者の車離れ、余波? バス会社も運転手不足が深刻

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2014年6月30日付

●東日本、激しい雨、首都圏の鉄道乱れる(朝日・39面)

●フェラーリアジア最大店、六本木オープン(毎日・8面)

●社説・燃料電池車、世界市場へ日本の力を(東京・5面)

●車の企画作り存在感発揮へ、日本、ISO幹事国に(日経・11面)

●トヨタSUV米で集団訴訟「後部ドアに欠陥」(日経・17面)

●運転手不足にバス会社悲鳴、連続勤務・安全に影響も(日経・43面)

ひとくちコメント

ブラック企業のイメージが強く学生やパート従業員などが集まらないで閉店する居酒屋チェーン。パイロット不足で欠航が相次ぐ格安航空会社(LCC)。さらに、トラックの運転手不足で配送に支障が出ている宅配便業者など、最近の日本列島は、人手不足の話題が後を絶たないが、こうした中、バス会社でも運転手不足が深刻化して各社が悲鳴を上げているという。

きょうの日経が社会面の「フォローアップ」という企画特集をトップ記事で取り上げている。それによると、「28人が死傷した3月の富山県のバス衝突事故では人手不足による運転手の連続勤務の実態も浮かび上がった」としたうえで「各社は免許取得費用の負担など採用方法に知恵を絞り、国も対策に本腰を入れ始めたが、給与水準の低さや長時間労働などの改善は容易ではなく、今後も成り手不足の状態が続きそうだ」と伝えている。

記事によれば、国土交通省が実施した求人アンケートの結果ではバスの運転手について「魅力のある職業ではない」と58.8%が回答したそうだ。理由は「事故に遭遇する可能性がある」や「労働時間が長いイメージ」「給料が安そう」などが多かったという。

バスを運転するには「大型2種免許」が必要なのだが、この免許を持つドライバーは現在、約102万人で、この15年間で20万人以上減少したというデータもあるほどだ。

大型2種免許を持っていた人が高齢化で免許証を返上する一方で、若者の車離れが加速していることも担い手が減少した要因とみられる。

若者の車離れといえば、アンケート結果の「事故に遭遇する可能性がある」と答えた理由が興味深い。たしかに、大型のバスなどは曲がりくねった狭い道路などでは神経をすり減らすほどの慎重な運転が求められるが、それはバスでもトラックでも一般の乗用車でもハンドルを握るときは,安全運転に気を配ることには変わらない。

ドライバーを職業とする運転手不足には、「早急な対策が必要だ」として国なども検討会を開いているという。だが、その予備軍ともなる「車好きの若者」を増やす対策こそが重要なのだが、ガソリン高騰に加えて、高速道路料金の土日・休日50%割引は7月1日から30%割引に縮小される。これでは財布の中身が気になってドライブだってのんびり楽しむことはできないだろう。

《福田俊之》

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