防衛省は7月4日、次期輸送機「XC-2」の地上試験における不具合発生で開発期間を2016年度末へ2年間延期すると発表した。
開発中のXC-2について同省は、2014年1月7日、機体構造の強度確認のための地上試験中、同機の貨物扉、後部胴体等に損壊が発生したことについて、原因究明及び対応策の検討を行ってきた。
不具合の原因は、後部胴体のうち、カーゴ扉とランプ扉の境目付近で胴体フレームの一部に、荷重集中が発生したことによる破断が発生し、これが起点となり周囲の貨物扉(カーゴ扉とランプ扉)、後部胴体等が損壊したことが判明した。
これを受けて、これまで胴体構造全体にわたり、今般破断が発生した箇所と同様の強度不足がないことの確認作業を行った。今後、損壊した地上試験用の胴体を、量産機の胴体を活用して確保する等の措置を講じて試験を再開する。
再試験を行うため開発期間を2年延長し、2016年度末までとする。また、これに伴い、現在製造中の量産機の部隊配備も2年遅れ、2016年度末に延期となる。