フェラーリ・ジャパンの正規ディーラーであるロッソ・スクーデリア(ROSSO SCUDERIA)は、6月28日に東京六本木にショールームをオープン。会場には本年5月に着任した、フェラーリ・ジャパン代表取締役社長のリノ・デパオリ氏も登壇。今後の意気込みを語った。
◆日本社長就任は嬉しいチャンスだ
----:デパオリさんは、本年5月に日本の代表取締役に就任されました。まずはその時のお気持ちをお聞かせください。
デパオリ氏:本当に嬉しかった。実は、ハネムーンで日本に遊びに来たことがあったのです。いま、小さな子供が2人おり、家族と一緒に住む場所としてもとても相応しい国ですし、この日本という国の文化に対しても非常に興味があるので、個人的な観点からもすごく嬉しいニュースでした。
ビジネス面では、日本という成熟したマーケットに携わることは、自分にはとても良い機会だと思っています。これまでは、中東や中国などまだ成長市場の国で経験を積んできたので、そこから1歩先の、成熟した市場である日本でのチャンスが与えられたのは、非常に嬉しいことです。
◆これからの意気込み
----:今後のフェラーリ・ジャパンをどのように成長させていきたいとお考えですか。
デパオリ氏:いままでの(お客様への)サービスのレベルを維持しながら、そこから常に向上していくということが一番の目標です。もちろんそのサービスというものはショールームから始まります。
お客様に対して特別な楽しみ、エキサイティングな気持ちを常に持ってもらえるように、様々なサービスをきちんと提供できるようにしたいと考えています。そのひとつが、テーラーメイドの車両で、フェラーリはこんなことも出来るということを、きちんと具体的な形にして見せていくことが重要だと思っています。
----:それで、ロッソ・スクーデリアのオープンに合わせて、『458スパイダー』のテーラーメイドが展示されたのですね。
デパオリ氏:はい。その通りです。我々は、年間生産台数が7000台以下と、会社の規模としては非常に小さいのですが、フェラーリとして、様々なサービスやプロダクトを用意しています。ひとつの例としては、F1マシンを購入できることが挙げられますし、そのほかにも、アフターサービスの一環として、プラスアルファのアクセサリーを用意していたり、フェラーリユーザーならではのエクスクルーシブなファイナンシャルパッケージを用意するなど、これまで以上に非常に充実してきており、今後こういったサービスを、いかに維持していくかがとても重要だと思っています。
◆フェラーリの文化を受け継いで行く
----:フェラーリ社は1947年に設立以来、長年にわたり素晴らしいスポーツカーやレーシングカーを作って来ました。そして、現在、そういったクルマのレストアやオリジナル性の判断等を行う“クラシケ”部門が数年前から始動しています。日本でもこのクラシケに関して、力は入れていくのでしょうか。
デパオリ氏:クラシケは我々にとっては重要なプロダクトのひとつです。ロッソ・スクーデリアショールームの3階には認定中古車のショールームがあり、貴重な過去のヒストリックカーも取り扱います。
日本は特に、認定中古車を含めてヒストリックカーに対するユーザーの理解が、非常に高く、何よりも知識が豊富な人が多くいますので、そういった方々も含めて、フェラーリの歴史をきちんと引き継いでもらうためにも、クラシケ部門をもっと強調して、メッセージとしても発信していきたいと思っています。