日通、運行車両の管理システムを刷新…スマートフォン活用

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作業端末
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日本通運(日通)は、国内の運行管理システムと作業管理システムを統合した「オペレーション支援システム」を新たに導入し、管理運営を開始した、と発表した。同社は作業状況の見える化を実現し、国内複合事業営業利益率3%達成を目指している。

同システムのハード面では、当社の所有する約1万台の車両に専用のスマートフォンを配備し、スマートフォンと連動するデジタル式運行記録計を搭載した。

スマートフォンのデータは、車両を管理する各拠点に自動的に送信されるため、GPSによる位置情報や集荷・配達時に発生する待ち時間もリアルタイムに把握できるようになり、この結果、待ち時間が一定時間を超える場合には、ほかの作業ルートへの変更が瞬時にできるなど、柔軟かつ効率的な作業管理ができるようになった。

搭載したスマートフォンは災害電話対応で、通信回線も3GとLTEの2回線を設備することによって、災害時などに一方の回線が使用不可能な場合にも指定公共機関として確実な対応ができる体制を整えた。

ソフト面では、IC付き運転免許証から必要な情報を抽出するシステムを導入し、始業点呼時の本人確認や安全指導が的確にできるなど運行管理業務の高度化を図った。

既存の勤務管理システムやほかの社内システムとインターフェイスすることによって、労働時間管理や給与計算などの後方事務処理の省力化も実現した。

同システムを活用し、集配作業時間、運行時間、燃費などの作業関連情報を蓄積し、顧客が把握する必要のある運送にかかわるCO2排出量のデータや物流コスト削減に向けた解析データなども詳細に提供することが可能。

さらには、運行データや積み荷データなどを一元管理することで、日本国内全域の物流動向を把握し、物流拠点設置などの判断材料として活用することも見込む。

今後は、オペレーション支援システムを同社だけでなく、同社グループ関係会社にも2014年度中を目処に順次導入を進めるとともに、当システムを海外でも運用できるように改良を続ける。

《山内 博》

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