タイ、ゆるやかな賃上げの機運…紛争も減り労使関係も円満に

エマージング・マーケット 東南アジア

【タイ】バンコク日本人商工会議所が4月に会員企業1535社を対象に行った賃金労務実態調査(回答企業499社)で、2014年の賃上げ率(実績または見込み)の中央値は製造業、非製造業ともに5%だった。

 2013年の賃上げ率の中央値は製造業、非製造業ともに5%。

 2013年の賞与の中央値は製造業、非製造業ともに3月で、業種別では輸送用機械4・5月、一般機械3・6月、金融・保険3・5月などだった。

 製造業の従業員の初任給(基本給+諸手当)の月額中央値は高卒ワーカー1万500バーツ(前年比300バーツ増)、職高卒ワーカー1万1000バーツ(同500バーツ増)、大卒事務職1万5200バーツ(同200バーツ増)、大卒技術職1万8000バーツ(同400バーツ増)だった。

 非製造業では大卒営業職1万7000バーツ(同増減なし)。

 35歳の正規従業員の実賃金(基本給+諸手当)の月額中央値は製造業の大卒事務職2万6900バーツ(同1050バーツ減)、大卒技術職3万1290バーツ(同1590バーツ増)。

 非製造業の大卒営業職は3万4550バーツ(同450バーツ増)だった。

 クラス別賃金の月額中央値は製造業の事業部長(ダイレクター)クラス14万3055バーツ(前年比6945バーツ減)、部長(GM)クラス8万8000バーツ(同2600バーツ増)、課長(チーフ)クラス5万2513バーツ(同2513バーツ増)、係長クラス3万6698バーツ(同898バーツ増)。

 非製造業の事業部長クラス15万バーツ(前年比6000バーツ増)、部長クラス8万9900バーツ(同9900バーツ増)、課長クラス5万5100バーツ(同650バーツ増)、係長クラス4万バーツ(同増減なし)。

 2013年度(2013年4月―2014年3月)に労使紛争が発生した企業は製造業で11・8%(2012年度14・7%)、非製造業で1・4%(同0・9%)だった。

 労使紛争の内訳は「残業拒否」25件(発生数の80・6%)、「会社を批判する集会の実施、ビラの配布」2件、「ストライキ」2件など。

 回答した企業の正規従業員数は製造業で201人以上が63・8%、50人以下が11%で、中央値は316人だった。非製造業では50人以下が57%で、中央値は35人。平均年齢の中央値は製造業32・9歳、非製造業34歳。

 正規従業員、期間従業員、派遣社員などを合計した総従業員数の中央値は製造業で356人、非製造業で37人。

 休日については、製造業で週休2日制33%、隔週週休2日制44・9%、週休1日制13・9%。非製造業では週休2日制68・3%、隔週週休2日制15・4%、週休1日制7%だった。

タイの日系製造業、事業部長クラスの平均月給14・3万バーツ

《newsclip》

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