LCC初の B787 でゴールドコーストへ行ってみた…豪 B787 担当者「疲労感が違う」

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ジェットスターは今夏、東京-ケアンズ・ゴールドコーストにB787-8を導入
ジェットスターは今夏、東京-ケアンズ・ゴールドコーストにB787-8を導入 全 32 枚 拡大写真

70km以上続く金色の砂浜、浜辺にそびえる高層ビルと山海の豊かな自然を有するゴールドコースト。南半球に位置するオーストラリアのこのリゾート地へは、東京(成田)から直行便が出ている。

東京(成田)とゴールドコースト(クーランガッタ)の間、約7250kmを結ぶ直行便のキャリアは、オーストラリア・メルボルンを本拠地とするLCC、ジェットスター(JQ)。同社は、同路線に7月24日から、従来のエアバスA330-200型機(303席)に代え、最新鋭ボーイング787-8型機(335席)を導入。LCCで初のB787投入となった。

「B787-8は、新素材や新技術を導入した最新鋭機。燃費効率の向上だけでなく、より静かで安定した飛行を実現させた。またA330に比べて飛行性能も向上し、ゴールドコーストから東京へは約15分、東京からゴールドコーストへは約25分の所要時間短縮を達成した」と話すのは、メルボルン本社のB787プログラムマネージャー、マーク・ダル=プラ氏。

「成田を20時55分に出発する夜行便(JQ12)でその快適性もわかる。B787では、センサーで揺れを事前感知し、不快な揺れ打ち消す操縦が常に自動で行なわれている。従来機より揺れの少ない機材で“ぐっすり寝て行きたい”という人にウケている」(同氏)

B787-8が就航したばかりの同路線に搭乗してみると、その静かさもわかる。GE社の「GEnxエンジン」を採用した同社B787の5号機となるVH-VKFは、離着陸時も巡航時(マッハ0.85=約900km/h)も軽快で静かにまわっていることを体感。

また、「僕はコンタクトレンズを使用しているが、このB787だとドライアイに悩まされずに済む。そして何より疲れない」とマーク氏。同機は、外気から取り込む空気を新開発の強力フィルターできれいにし、より地上に近い気圧(高度1800m相当)に保たれる。

さらに潤いある機内に保つ加湿機能を持つため、「機内の乾燥に悩まされていた女性客に好評」という。従来機には加湿器がなかったため、客室の湿度は“サラハ砂漠並み”ともいわれたが、同機は平均25%程度の湿度に保たれるため、長距離フライトなどでは「1フライト後の疲労感がまったく違う」(同氏)という。

筆者が搭乗した8月初旬の同路線は、往路・復路ともにほぼ満席。「初めてジェットスターのB787に乗った」という東京都の20代女性は、「海とコアラと食事を楽しみに出かけた。予算は全部で10万円ほど。冬のオーストラリアは涼しくて過ごしやすい」と話す。ジェットスターの直行便は1日1往復。エコノミークラスが片道2万3000円から、ビジネスクラスが同6万円からとなる。

年間の平均気温24度、晴天日300日というゴールドコーストでは、同路線へのB787導入と同時期の7月20日に、路面電車「GoldLinQ」が開通。黄色とブルーのトラムがゴールドコーストの中心街・サーファーズパラダイスを駆け抜けている。

また、右ハンドル・左側通行・km表記など、日本の交通ルールに似た道路事情から、レンタカーでのドライブも人気。サーファーズパラダイスから南に90km離れたオーストラリア最東端のサーフスポット、バイロンベイへクルマで向かう日本人観光客の姿もあった。

クルマ、飛行機、鉄道、フェリー、自転車、そして“波乗り”と、さまざまな乗り物が楽しめるゴールドコースト。その北80km先には、オーストラリア第3の都市、ブリスベンの街並みがひろがり、シティトレインと呼ばれるクイーンズランド鉄道(QR)の電車が両都市間を結んでいる。

《レスポンス編集部》

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