【トヨタ ランドクルーザー70 復活】生活と命を支える“家族”…世界の“ナナマルランクル”の姿

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トヨタ ランドクルーザー70
トヨタ ランドクルーザー70 全 16 枚 拡大写真

トヨタが日本での復活販売を発表した『ランドクルーザー70シリーズ』。俗に「ナナマルランクル」と親しまれるこのモデルは、2004年に日本での販売は終了した。しかし世界では継続販売され、2013年は海外で7万6287台を販売。今回は70系の誕生30周年を記念しての日本再導入となる。

トヨタ自動車製品企画本部の小鑓貞嘉チーフエンジニアは世界中に足を運び、現地で活躍するランドクルーザー70の姿を見ている。小鑓氏は「我々の考えを遥かに超える、過酷な使われ方をしていた」と振り返る。

オーストラリアでは、広大な敷地を移動するパークレンジャーの姿などを見てきたという。そのときの様子は「パークレンジャーは、ここは道なのか? という場所や歩いて上れないような山道を毎日巡回していた。オーストラリアは非常に広大で、自宅から町までの400~500kmの間、途中で故障すれば自分の生命が危機にさらされるような何もないような土地を走ることがある」(小鑓氏)。また、塩水や酸性水が発生する鉱山でも活躍を見せていたという。

そして小鑓氏は中近東にも足を運ぶ。「中近東の沿岸地域では 40系 の時代から地引き網漁で使われている。網を引いたり、ボートを運んだり、捕れた魚を市場まで運んだりと馬車馬になって働いていた。ちなみに 40系 は未だに現役で活躍している」(小鑓氏)。

その他にも ランクル70 は、世界中の赤十字や国連の活動現場などで活躍している。小鑓氏は「支援活動の場で、悪路をものともせずに食料や物資を運んでくるナナマルの姿は、希望の象徴ともなっている」と語った。

世界中で“働くクルマ”として親しまれている ランドクルーザー70。その理由を小鑓氏は「高い耐久性、壊れないという信頼性、そして整備性のよさによる“器の広さ”だ」と分析している。

「世界中でランクルユーザーの声を聞くと、ランクルは家族なのだと認識させられる。ランクルがあったから命が助かったという話も聞いた。そのような人たちは一生ランクルから離れられないと思う。世界には過酷な環境の土地がまだまだ沢山あり、世界中の体験談を聞く中で、こういうクルマはまだまだ世界で必要と感じた。今後も開発を継続して行きたい」(小鑓氏)。

《阿部哲也》

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