【スーパーフォーミュラ 第6戦】山本尚貴が2戦連続ポール…ホンダ勢が最前列独占

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左から予選2位の野尻、ポールの山本、3位のロッテラー。撮影では、長身のロッテラーが横の2人に合わせて屈み、笑いを誘うシーンも。
左から予選2位の野尻、ポールの山本、3位のロッテラー。撮影では、長身のロッテラーが横の2人に合わせて屈み、笑いを誘うシーンも。 全 8 枚 拡大写真

全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)第6戦の公式予選が、27日、宮城県のスポーツランドSUGOで実施され、山本尚貴が2戦連続でポールポジションを獲得した。2位に野尻智紀が続き、ホンダエンジン勢が最前列独占を果たしている。

約3.7kmと比較的短いコース全長のなかにチャレンジングな中高速コーナーが多くレイアウトされているSUGOは、ドライバーにとっていろいろな意味でギリギリの戦いを強いられる舞台だ。

コース全長の短さは予選がわずかなタイム差で決着することを意味し、SFのスピードが存分に活きるコーナーが多いことと相まって、コースアウトのリスクをいつも以上に背負ってのタイムアタック合戦となるのがSUGO戦の常。実際、この日のフリー走行~3段階ノックアウト方式予選は、コースアウト車両等を原因とする赤旗中断を再三、挟みながらの展開となった。

それを制し、2戦連続のポール獲得を果たしたのが、前年チャンピオンの山本(#1 TEAM 無限/ホンダ)。実は山本、朝のフリー走行では「自分のミスでクラッシュしてしまい、余計な仕事(修復作業)を増やしてチームに申し訳なかった」という状況からのポール奪取だった。前日の練習走行からこの日の朝にかけて、マシンの仕上がり自体は良かったようで、そのマシンは予選までに「チームスタッフが一生懸命直してくれて、完璧な状態に戻っていました。これならポールポジションを獲れる、と思って臨めました」。スタッフへの感謝を結果で示しての、連続ポール獲得劇となった。

前戦オートポリスではスタート失敗で大きく後退、7位に終わっているだけに、山本は勝利へのカギを「まずはしっかりスタートを決めることです。それがすべてかもしれないですね」と語り、捲土重来に燃える。

ホンダ勢今季初優勝の期待もかかるなか、予選2位には新人の野尻(#40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がつけ、ホンダ勢は今季初のフロントロー独占。前半戦はトヨタ勢に対して苦戦していたホンダ勢だが、エンジンが後半戦仕様に切り替わった第4戦からは巻き返しに転じており、特に予選では山本、野尻らを中心に、確実に上位を争える状況となってきている(野尻は第4戦もてぎでも予選2位)。あとはこれを決勝結果につなげたいところだ。

Q3で山本(1分05秒894)に0秒092だけ及ばなかった野尻は「僅差だけに、正直、悔しいですね」と語り、やはり前戦(予選5位)で失敗しているスタートに向けては「僕も(気持ちは山本選手と)一緒です。チームメイトの武藤さん(#41 武藤英紀)はいつもスタートがいいので、そのあたりも参考にさせてもらいつつ、明日は少なくとも前戦よりいいスタートをしたいと思います」と語っている。

予選3~7位にはトヨタ勢が並んだ。順位は下記の通り。
3位 アンドレ・ロッテラー(#36 PETRONAS TEAM TOM’S)
4位 ジェームス・ロシター(#3 KONDO RACING)
5位 石浦宏明(#38 P.MU/CERUMO・INGING)
6位 中嶋一貴(#37 PETRONAS TEAM TOM’S)
7位 ロイック・デュバル(#8 KYGNUS SUNOCO Team LeMans)

現在チャンピオン争いトップのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 Lenovo TEAM IMPUL/トヨタ)が11位に沈んでおり、ロッテラー、一貴らとのシリーズポイント獲得状況の推移も、決勝では注目される。

また、新たに戦列に加わったチーム、昨年までGT500の現役ドライバーだった道上龍が率いる「DRAGO CORSE」(ドラゴ コルセ/エンジンはホンダ)の動向も今回の注目ポイント。ドライバーは今季GP2参戦中のSF優勝経験者・伊沢拓也(#34)だが、午前中のフリー走行でマシントラブルが発生し、そこで走り込めなかったばかりか、予選前にエンジン交換を強いられることとなり、予選結果は18位。エンジン交換による10グリッド降格ペナルティもあるため、決勝は最後方20番グリッドからのスタートとなる見込みだが、巻き返しに期待したい。スタートに関しては「何台か食えると思います」と、伊沢は自信を見せてもいた。

決勝レースは68周、約250kmの戦い。明日(28日)の午後3時にフォーメーションラップスタート予定となっている。

《遠藤俊幸》

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