最高得点を入れたメルセデスベンツ『Cクラス』には最高水準の安全装備が施されている。たとえば腕に自信があるドライバーでも長い人生の中で、隙を見せてしまう時だってある。だからつまらない事故を回避してくれる機能が充実していることを高評価したのだ。また日本はどんどん高齢化社会に進む。そんな時代に安心感を持って両親などに勧められるクルマである。
前評判が高かったマツダ『デミオ』は完成度の高いディーゼルエンジンを搭載していて燃費性能に優れていたが、メーカーがアピールしている走りの良さは、個人的にはギャップを感じるところがあった。まだ磨き足りない感があったので国産車としては最高位にしたが点数は控えめにした。
また今回、エモーショナル部門賞が受賞対象なしとなってしまったのは残念だった。個人的にはスバル『WRX STI』を推していたのだが…。
メルセデスベンツ『Cクラスセダン』:10点
BMW『i3』:7点
マツダ『デミオ』:4点
スバル『レヴォーグ』:3点
プジョー『308』:1点
三好秀昌│ラリードライバー/自動車ジャーナリスト/動物カメラマン
東京都生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒。八重洲出版の契約カメラマンを経て、ラリー成績の上昇とともにスポーティーカーの試乗原稿を執筆する。89年からWRCラリーに参戦する三菱ラリーアート・ジャパンのチームマネージャーも務める。