EDデザインCEO「ステアリングがない自動運転車には“エキサイティング”が必要」

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EDデザインCEO「ステアリングがない自動運転車には“エキサイティング”が必要」
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ED デザインはMAAL(モバイル・オートノマス・オートモービル・ラボラトリー)という、自律走行車を実験・開発するためのコンソーシアムを開始するという。

EDデザインCEO兼デザインディレクターのマイケル・ロビンソン氏は、MAALによってまず技術のデモンストレーションを行いたいと話す。「現在の技術で自律走行車が可能だということを証明する。つまり、実際のクルマを作り各国のジャーナリストやクライアントに試乗してもらい妥当性を検証するのだ。その後は50台から100台ほど作成し、レンタルすることで多くの方に実際に経験してもらうことを考えている」と述べる。

ロビンソン氏は、「例えばGoogleの自動運転車に乗りたいといっても普通の人はダメだ。スマートフォンのアプリケーションなどは試せるのに、クルマだとできないのはおかしい。そこで我々がプロトタイプを作成し、多くの人に実際にテストしてもらいたいのだ」と話す。

また、デザイナーでもあるロビンソン氏は、このMAALでひとつの大きな目標を持っている。それは、ステアリングをなくすことだ。「人間はどうしてもステアリングがある=自分でコントロールすると考えてしまうので、ステアリングがなければ本来の自動運転の考えに合ったものになるだろう。ただし、ステアリングがないことにより、ドライバーはコントロールできないため、イライラしてしまうかもしれない。そこで、自分でコントロールすることと同じくらいエキサイティングなものを与える必要がある」という

「もしエキサイティングなものを与えなかった場合、大きなリスクを負うことになる」とロビンソン氏。それは、「非常に美しくてセクシーだったクルマが、ステアリングがないことで皿洗い機や洗濯機のような退屈な白物家電になってしまうリスクがあるのだ。そこで、いまよりももっとセクシーな車内の体験というのを提供したいと考えている」と語った

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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