日立造船、舶用SCRシステムのFTA認証を取得…MANから

船舶 企業動向
日立造船、舶用SCRシステム(イメージ図)
日立造船、舶用SCRシステム(イメージ図) 全 1 枚 拡大写真

日立造船は、舶用ディーゼルエンジン製造のライセンサーであるMANディーゼル&ターボから舶用SCRシステムに関するFTA(ファーストタイムアプローバル)認証を世界で初めて取得した。

IMO(国際海事機関)は、大気汚染防止の観点から、船舶が航行する際に排出される窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)などの排出量を削減する規制を設けている。今年のIMO海洋環境保護委員会では、NOx排出量を第1次規制値(17.0g/kWh)から80%削減するという、厳しい第3次規制を決議。2016年からECA(エミッション・コントロール・エリア)海域で規制が実施される。

日立造船は、舶用ディーゼルエンジンで8割以上の世界シェアを持つライセンサーのMANと共同で、2009年から日立造船独自の脱硝触媒を活用してNOxを削減する、舶用SCRシステムの開発に着手。2011年には業界に先駆けて日本海事協会から鑑定書を取得した。日立造船の舶用SCRシステムを搭載した新造船も就航して、現在まで3年間にわたって実証試験を行ってきた。

今回、MANから取得したFTA認証は、日立造船の舶用SCRシステムが第3次規制に対応する性能を持つという証明。MANの認証を受けた舶用ディーゼルエンジンメーカーは世界でも日立造船が初めて。

NOxの第3次規制適用は2016年1月1日以降に建造される新造船から適用される。船舶の設計には1年以上を要するため、NOx削減装置の需要が本格化している。

日立造船は、舶用SCRシステムの営業を今年度から本格化しており、今回のFTA認証の取得を受け、今後はMANとも協力し、世界に向けて積極的に受注活動を展開していく。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. スバル『アウトバック』新型、約515万円から…年内米国発売へ
  2. 下請法が「取適法」に…2026年1月施行の改正ポイントは?
  3. 日産『GT-R』生産終了、4万8000台を製造し18年の歴史に幕…次期型に知見継承へ
  4. レクサス『LM』対抗!これがメルセデスベンツ最高級ミニバン、『Vクラス』後継の最終デザインだ
  5. 「一度でいいから拝んでみたい」33台が完売のアルファロメオ、購入者の1人がF1ドライバーであることも話題に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る