【新聞ウォッチ】自動車8社中間決算総括、ホンダなど「甘かった」国内販売見通し

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2014年11月7日付

●人口歯止め出生率1.8、政府目標、東京集中是正も(読売・1面)

●エアバッグ、タカタ赤字352億円、9月中間、大規模リコール(読売・8面)

●ガソリン価格16週連続下落(読売・9面)

●国内の車販売不振、4社、目標計17万台引き下げ(朝日・1面)

●トヨタ、APEC余波で操業停止、交通規制の影響懸念、天津・長春・広州(朝日・7面)

●自動車5社営業益最高、9月中間決算、国内販売は苦戦(毎日・7面)

●円安一時115円台半ば、7年ぶり、株も乱高下(産経・3面)

●石化設備を統廃合、経産省指針、千葉5工場焦点(日経・1面)

●中国車市場選別の時代、インフィニティ、現地生産開始(日経・9面)

●スズキ、盟主の座再び、販売シェア、8年ぶり首位へ「軽」逆風打開めざす(日経・13面)

ひとくちコメント

スズキを最後に自動車大手8社の2014年9月中間連結決算がすべて出そろい、きょうの朝日、毎日、東京、日経などが一覧表と総括した記事を取り上げている。

それによると、景気が堅調な北米市場などで販売台数を増やしたほか、円安効果も大きかったことを背景に、ダイハツ工業を除く7社が増収増益。本業のもうけを示す営業利益と純利益がトヨタ自動車やマツダ,スズキ、富士重工業、三菱自動車の5社が中間期として過去最高となり、売上高ではホンダ、日産自動車、富士重工業が過去最高となった。

各紙とも一覧表についてはいろいろと工夫しているが、毎日が売上高、営業利益、最終利益の中で「過去最高」については「★」星印を付けているのでわかりやすい。異色なのは朝日で、消費税増税の影響などで販売が低迷している国内の販売目標の実績と修正値を取り上げている。

朝日の一覧表では、一気に10万台を引き下げたホンダをはじめ、マツダ、富士重工、三菱自の4社が2014年度の目標台数を下方修正している。国内販売の苦戦については、ホンダの岩村哲夫副社長のコメントを引用して消費増税前の「駆け込み」でよく売れた「反動」という見方が一般的だが、朝日は「消費者の『節約志向』の高まりが、新車の買い控えにつながっている」と、反動減だけの理由ではないことを指摘しているのも興味深い。

スズキの決算発表では鈴木修会長が「軽自動車税増税を控え、見通しは暗いと言わざるを得ない」と厳しい表情を浮かべた。さらに、増税に加えて環境性能に応じた新税が軽にも課税されそうなことについては「交通手段の整備が遅れている地方は、軽に頼らざるを得ない。“地方いじめ”を東京でやっている」などと、風邪気味にもかかわらず、声を張り上げた。

今回の決算発表では、国内販売について記者から「消費増税の影響がいつまで続くのか」との質問が多かったが、それは「回復」を前提としている話。さらなる消費税引き上げなどの増税を念頭に置けば底を打ったとは思えない。むしろこの水準こそが普通であり「当たり前」といわざるを得ないだろう。

《福田俊之》

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